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復活した「東インド会社」は国際化の象徴

2021年12月6日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日(2021年12月3日)の日経新聞に世界史履修者には非常に興味深い記事がありました。

以下、その「復活した『東インド会社』独占から共存、世界をつなぐ」というタイトルの記事を要約します。

「英国の金融の中心地、シティ・オブ・ロンドン。この一角にかつて、世界を揺るがす会社があった。大航海時代の1600年に設立された東インド会社だ。英国の有力商人たちが出資し、独占貿易で巨万の富を築いた。「近代的な会社の祖」として教科書で多くの人が目にしただろう。金融街から数キロメートル、ロンドンきっての繁華街にしゃれた紅茶店がある。見上げた看板には『THE EAST INDIA COMPANY』の文字。そう、「東インド会社」は今も存在する。しかも経営者はインド人だ。かつての東インド会社は1800年代に解散した。現在の同名会社の会長、サンジーブ・メータ氏は『商標やロゴを所有していた会社を、2005年に約40人の英国人株主から買収した』と話す。飲食料品の卸・小売業を営み、旗艦店には旧東インド会社の主力商品でもあった紅茶が140種も並ぶ。強欲と独占の象徴である旧東インド会社は、大きな遺産も残した。貿易で東西の人々と文化をつなぎ『グローバル』という概念をもたらしたことだ。『悪い面は置き去り、良い面は継続することで人類は進化してきた』。メータ氏は功罪ある東インド会社の『功』を引き継ぎ、国々をつなぐ貿易という形で世界への貢献を目指している。」

まず、160年以上前に解散した会社の「商標やロゴを所有」していた会社があったということも何ともノスタルジックな気持ちにさせされますし、しかもそれを支配・搾取された側のインド人ビジネスマンがその所有者から譲り受けることで東インド会社の「功」の部分を引き継ぎ、国々をつなぐ貿易という形で世界への貢献を目指しているということに強い共感を覚えました。

そんな夢のある記事なのですがただ一点だけ、言葉の選択について「ケチ」をつけたいと思います。

それは、この記事の中で「グローバル」という言葉を、あいまいに使っている点です。

私はこのブログにおいて「グローバル」と「国際」は似て非なるもの、いやむしろ正反対の意味合いを持つ言葉であるということを主張してきました。

具体的には、「国際化」とは、国の枠組みを前提として複数の国家が相互に交流し、互いに経済的・文化的に影響を与え合うことであり、「グローバル化」とは、国家の枠組みと国家間の壁を取り払い、政治、経済、文化など、様々な側面において地球規模で資本や情報のやり取りが行われることであり、前者はそれぞれの文化の独立性を尊重しつつ交流することであるのに対して、後者は一つの文化に統一することを意味します。

その意味で言えば、この記事の中のかつての東インド会社のやっていたことは「グローバル化」ということになりますが、メータ氏がその遺産を引き継いでやろうとしていることは明らかに「国際化」の方だと思うのです。

天下の日経新聞さんの記事に「ケチ」をつけるなど恐れ多いことですが(笑)、ここは譲れないと思い指摘させていただきました。