そういえば「着メロ(うた)」がなくなってる件
2024年2月23日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
昨日(2024年2月22日)ヤフーのニュースにて紹介されていたこんな記事を興味深く読みました。
以下、この記事を要約します。
「スマホが普及する前、いわゆる『ガラケー』全盛のころ、ユーザーは携帯電話の着信音をデフォルトのままにはせず、『着メロ』(商標権はビジュアルアーツが保有)や『着うた』(商標権はソニー・ミュージックエンタテインメントが保有)というサービスを多く利用していた。30代女性Aさんは、『ガラケーのときに着メロ使ってました』と話す一方、『スマホでは使っていません』。明確な理由はないが、スマホでYouTubeを見れば音楽を自由に聴ける、といった具合になり、着信音に音楽を設定することに興味がなくなったようだ。 40代女性Bさんは『最盛期には5曲ぐらい使っていた』と当時を懐かしむも、やはり、スマホになってからは使わず。30代男性Cさんも、『ガラケーの時はあんなに使っていたのに、確かに…!』と驚いていた。若者文化に詳しいマーケティングアナリスト・原田曜平氏は、今の若い世代が、「着うた」も使わないことに関して、音楽サブスクの誤作動か、着信音か区別がつかず不便。そして、電車で着うたが鳴ると間違えて音楽を再生してしまった人のように周囲から白い目で見られるのが嫌、という人が多いからだろうと分析します。 一方で、かつて着メロ・着うたに親しんでいた世代が、今は使わなくなった理由を、今は音楽を聴くために、スマホに音楽を落とすわけで、そもそもスマホと音楽の関わり方が変わったこと、そしてかつては1曲いくらで購入していたため、希少価値があったが、今ではいつでも好きな時に定額制で聴き放題となったため、1曲に対する価値が薄れたことだと分析します。(一部加筆修正)」
私自身は、「着メロ」「着うた」を使った経験がなかったので、記事中の当時の人々がそれらを使用したくなった感覚を理解することはできなかったのですが、原田氏の最後の「かつては1曲いくらで購入していたため、希少価値があったが、今ではいつでも好きな時に定額制で聴き放題となったため、1曲に対する価値が薄れた」ためという分析には非常に大きな納得感がありました。
というのも、それはネットフリックスやアマゾンプライムビデオで映画を観ることによって一つ一つの映画のありがたみが減ってしまったという実感を持っているからだと思います。
子供のころの私にとって映画は、大切なお小遣いをはたいて清水の舞台から飛び降りるくらいの気持ちをもって映画館で観るか、もしくは金曜ロードショーなど何週間も前から楽しみにしながら待ちに待った末にビデオ録画し、セリフを覚えてしまうほど何度も何度も繰り返し観るものでした。(今でも、例えばBack to the futureのドクとマーティーの日本語吹替えのやり取りは一言一句記憶しているくらいです。)
それがネット配信によって、いつでも大量の映画を観られるようになった今では、昨日観た映画のタイトルすら覚えていないようなありさまです。
この現象が私の記憶力の減退によってもたらされているのではないかと心配になることしばしばだったのですが、本記事の指摘によってそれは「ありがたみ」の問題であろうと思いなおすことにしました。(笑)