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東大、お前もか!

2018年5月7日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

私は、以前に2018年3月10日の毎日新聞の「東大は英語民間試験の結果を合否判定に使わない方針」という記事をご紹介して、次のように東京大学のこの方針を絶賛しました。

「これまでの文科省主導の英語教育の改悪についてはあり得ないほどの強引さと無反省さが目立っていたので、この東大の判断は非常に勇気あるそして、日本最高学府の雄としての矜持を保たれたものだと敬意を表したいと思います。」

しかし、先日(2018年4月28日)の日経新聞の記事に「東大、民間試験活用へ」という180度の方向転換のニュースが書かれていました。

「東京大学は27日、2020年度に始まる大学入学共通テストで導入する英語の民間試験について、合否判定に使う方向で検討を始めたと公表した。具体的な活用の方法は学内のワーキンググループで検討し、夏までに結論を出す。福田副学長は3月10日の記者会見で、『民間試験は合否判定に使わない』などと発言していたが、『(発言は)個人としての考えで、使わないと正式に決めて公表したものではない』(入試課)として、方針を事実上転換した。東大が活用する方針を固めたことで、他の国立大でも導入の動きが広がりそうだ。」

私は、当時のブログの中でも書きましたが、3月の東大の「民間試験の結果を合否判定に使用しない」という方針の発表は、予算権限を握る文科省の方針に逆らうものであることは重々承知しながら、それでも本来のあるべき姿というのを大学として勇気をもって示した確信的な行為だと思っていました。

だからこそ、私はこの方針が他の大学への実質的な道しるべとなる予感を感じ、冒頭の通り絶賛したのです。

しかも、方針転換の言い訳が、「(発言は)個人としての考えで、使わないと正式に決めて公表したものではない」とは何とも情けない、、、。

大学の副学長が「記者会見」で発表したことが、「個人として発表したもの」とするとは論理的な思考の場である大学の言うべきことなのでしょうか。

そこまで予算権限を握る省庁の力というのは絶大なのでしょうか。

前回の方針への期待が大きかっただけに、非常に残念なニュースでした。

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