日本語という外国語 #158
2017年2月6日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 日本語という外国語
【著者】 荒川洋平
【出版社】 講談社現代新書
【価格】 ¥800 + 税
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日本語を外国人に教える日本語教師のための「心得」的な本です。
日本語に限らず言語をその母語話者が、外国人に対して教えるということは、想像以上に大変なことです。
なぜなら、自らが母国語話者でないために、それを「知らない」という状態が想像できない中で教える必要があるからです。
すなわち、「学習者と同じ立場に立つ」ことが難しいというスタート地点が存在してしまうということです。
本書は、「日本語という外国語」、日本語が母語ではない人にどうやってこの外国語を教えるか、そもそも日本語を日本語が母語ではない人はどう見ているのかというまさにこのスタート地点に立った時の健全な問題意識を具体例を交えて分かりやすく解説しています。
そのため、これは日本語を外国人に教えるための姿勢だけでなく、ランゲッジ・ヴィレッジがいつもやっている英語を日本人に教えるための姿勢についての指摘ともとらえられるわけです。
改めてそのスタート地点の重要性に気づかせてくれる良書です。
文責:代表 秋山昌広