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続 日本人の英語 #72

2014年8月25日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介

続日本人

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【書籍名】 続 日本人の英語

【著者】  マーク・ピーターセン

【出版社】 岩波新書

【価格】  ¥700 + 税

【購入】    こちら

前回ご紹介しました「日本人の英語」の続編です。前作が、日本人にとっての「長年の疑問」について、非常に分かりやすく書かれていたため、すぐに続編を入手しました。

英語と日本語の違いとすれば、前編においても見たように、英語が単数、複数、定冠詞と不定冠詞といったように、論理性を重視する言語であり、日本語が、それらを特に気にしないある意味、「いい加減」な言語であろうと一般に考えられると思いますし、私も実際にそのように感じてきました。

このことについては、本書における著者の以下の指摘からもよく分かります。

「電話で『近いうちに会いたい。都合の良い日を教えてほしい』といわれたとき、『はい、ちょっと待ってください。手帳を見ます。』ですむところを、『Sure, if you will wait just a moment, I will check my schedule book』といった自然な英語をそのまま日本語にすると『はい、もしあなたはちょっと待ってくだされば、私は私の手帳を見ます』というような、日本語過剰文にしてしまいがちである。」

しかしながら、これだけ、単数、複数にこだわり、目的物と自分自身の関係の表示にこだわるという姿勢を示す英語の論理ですが、「兄か弟」「姉か妹」の区別がつけず、どちらも brother や sisterで済ましてしまうという点を捉えれば、私たち日本人にとっては非常に不完全燃焼さを感じざるを得ません。

このことについて考えたとき、それは言語としての論理性の問題ではなく、言語としての世界の見方の違いに過ぎないのではないかという気持ちにさせられました。

言語ごとの世界の見方の違いは、その言語を使ってきた社会がどのような文化背景を持っているのかによるのではないかということです。

常に異民族との戦いを強いられてきたヨーロッパの言葉である英語が、その数量的な厳密性や自分自身の確立を重視するのは当然だったでしょうし、逆に、農耕民族として、自己の確立よりも集団性をを重要視してきた日本人の言葉である日本語が、集団の中での上下関係などを重視するような発展を遂げたと考えることは自然かと思います。

という気持ちの変化がありまして、英語が「論理的」で、日本語が「いい加減」だという冒頭の私の評価は取り下げようと思います。

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