
伊藤忠 商人の心得
2025年6月1日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。
三菱商事や三井物産という財閥系がひしめく総合商社業界で万年4位に甘んじていたが、2021年に利益、株価、時価総額の三つの指標でトップになり、今や大学生の就職人気ランキングの常に上位を占めるようになった「伊藤忠商事」。
ファミリーマートという消費者に身近な流通業も子会社に収めたり、最近ではあの「ビッグモーター」を買い取り、あらたに「we cars」として中古車の流通業にも進出したことも、多くの方の記憶に新しいでしょう。
「伊藤忠」という古風な社名の通りこの会社は、「三方よし」の言葉で有名な近江商人であった初代の伊藤忠兵衛が麻布(あさぬの)の持ち下り(卸)行商から始め、繊維商社、そして現在の総合商社、そしてその業界のトップにまで登りつめた会社です。(丸紅も初代伊藤忠兵衛が作った会社から分岐した同根会社。)
本書「伊藤忠 商人の心得」は「三方よし」などの近江商人の言葉のみならず、この会社が現在までの経験から紡ぎだし、大切にしてきた商人として大切にすべき言葉を集め解説したものです。
例えば、「商人は水(常にお客さんを見て自分の商品を決める)」「『自分以外の誰かのために』が一番力が出る」「手土産に関心がない奴は仕事ができない」「商売の運は腰の低い人にやってくる」「酒は人を酔わさず、人が人を酔わす」などです。
これらは私の心に特に引っかかったものをピックアップしたものですが、これらの言葉はすべて著者が指摘する次の内容と共通しているということに気が付きました。
「本当の商人は、自分一人だけが儲かることを志向していない。それよりも、みんなが損をしないで継続できる取引を考える。参加した関係者(ステークホルダー)のそれぞれが、たとえわずかでも儲かる道を必死に考える。みんなが儲かるのであれば、それぞれの参加意欲は高まる。それが商人の実利にもなるのだ。」
実は私は最近、自分の会社がここで指摘される内容にものすごく沿いやすいものだけで構成されているという事実に気づいてしまいました。(明確に自覚したのはここ1~2年です。)
自分の会社、すなわちランゲッジ・ヴィレッジの運営会社は大芳産業株式会社といい、「教育事業」の他に「不動産賃貸事業」をもう一つの柱として営んでいます。
この世の中に、「他人の不幸は蜜の味」という言葉が存在しているように、人間にはどうしても「嫉妬心」というどうにも扱いが難しい本性があるので、誰かが自分よりも優秀だったり、儲けていたりすると、その他人のその点を素直に喜ぶことができなくなりがちです。
この「嫉妬心」について私はかなり自覚的で、以前に「嫉妬に打ち勝つ方法」という記事も書いています。
「教育事業」に関しては、このサービスを受けた方の英語力を向上させることで、その人の所属する会社の「儲け」はもちろんのこと、その方個人の自己実現にも直接的・間接的に結びつけることができる仕事であり、この事業については、自分一人だけが儲かることを志向していないということは、まあ「当たり前」とも言えます。(このことについては上記記事にて説明済みです。)
ですので今回力説したいのは、もう一つの「不動産賃貸事業」についてということになります。
これは、基本的には中古物件を購入し、それをリノベーションして、お店や事務所をやりたい会社や個人にそれを貸すことが仕事です。
ですから、その方々がその場所で行う事業の成功が、うちの会社の儲けに完全にリンクしている事業なのです。
つまり、「あなたの儲けは私の儲け」といっても過言ではない。
ですから、その意味で言うと、他人の幸せを祈ることが「当たり前」である教育事業と同じくらいに、一点の曇りもなくその会社さんの幸せを祈る毎日なのです。(笑)
「嫉妬心」という非常に厄介な本性を持ちながら、その嫉妬心が煽りに煽られるこの情報化社会を生きる中で、私が「伊藤忠」が大切にしているこれらの言葉を素直に受け入れることができたのは、偶然にも私自身がこの二つの事業に携わることができているからなんだと自覚することができました。
そして、それは本当に「ありがたい」ことであると再度確認できたのでした。









