英語を好きにさせるためには
2019年8月7日 CATEGORY - 日本人と英語
前回から、書籍紹介ブログにてご紹介した「だから英語は教育なんだ」よりテーマをいただいて、書いていますが、第二回目のテーマは「英語を好きにさせるための方法」についてです。
「勉強なんて好きでやる子なんていない」とはよく言われることです。
仮に勉強をきちんとやる子供がいたとしても、それは、許されることなら音楽を聴いたり、映画を観たりする方がいいけれど、我慢して勉強をするしているに過ぎないというわけです。
しかし、私も、そしてこの本の著者の皆さんもそうではないという考えます。
勉強、すなわち、新しい知識に触れることは、面白い映画や好きな音楽を聴くことよりももっと高いレベルで「楽しい」ことであるはずなのです。
本書は、その高いレベルでの「楽しさ」をどのように英語の授業に取り込んでいくのかの「実践」について細かく書かれているものですが、今回は私の個人的な「思い出」をご紹介することでその「楽しさ」の意味について少しでも実感していただければと思います。
私が、英語を勉強し始めて2~3年たったころ、それはつまり、なんとなく英語の仕組みが分かり始めたころに、小学校時代にものすごくハマって何度も観た映画である「スタンドバイミー」の主題歌のCDを買って、その歌詞カードを観ながら聴いた時です。
この歌をご存知の方は想像しやすいと思いますが、歌詞は非常に基礎的な英文法と語彙によって書かれています。
このタイミングとは、「基礎的な英語が詰まった」歌に「なんとなく英語の仕組みが分かり始めた」中学生という、まさに絶妙なものだったといえると思います。
小学校時代には、その軽快な主題歌とともに映画そのものが面白く、単純に「楽しい」対象に過ぎなかったのですが、このタイミングでは、英語の文章の構造および語彙のほとんどを、体系的に理解できたという高いレベルでの「楽しみ」の対象になりました。
その感動は、その時の私にとって「衝撃」以外の何物でもなかったとはっきり記憶しています。
前回の「もう一つのドア」が開いたことを実感した瞬間ともいえるのかもしれません。
こんな体験を意図的に、そして継続的に作り出すことが、英語教育に求められていると思います。