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2020年からの教師問題

2018年11月18日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

これまで私は、「これからの英語教育の話をしよう」をはじめ、数多くの2020年の教育改革(大学入試改革)関連の書籍を書籍紹介ブログにてご紹介してきました。

その中で「教育改革政策」の実現性に対して様々な角度から疑問を呈してきましたが、そのあらゆる疑問の根源には「教師の能力」の問題があります。

なぜなら、まったく新しい教育には、それに対応できる新しい力が必要なのは明らかなのに、実際にその教育にあたる人々はこのままでは従来と変わらないからです。

この記事では、この問題を真正面から取り上げている「2020年からの教師問題」という書籍をご紹介したいと思います。

本書においては、まず2020年の教育改革(大学入試改革)以降に文科省が高校教育に対して期待する目標を以下のように明らかにしています。

① 十分な知識・技能

② それらを基盤として答えが一つに定まらない問題に対して自ら解を見出していく思考力・判断力・表現力

③ これらの基になる主体性をもって多様な人々と共同して学ぶ態度

これらはあくまでも高校教育に求められる目標ですが、その前段階の教育である小学校から中学校までも当然にしてこの目標に縛られることになります。

ですから教師は当然にしてその資質を備えた上で、生徒をその方向へ導く役割を担わなければなりません。

現在の教育の目標との違いを明確にしながらこの目標をとらえると、ポイントは「答えが一つに定まらない問題に対して自ら解を見出すこと」と「その解を主体性をもって多様な人々と共同して実行すること」という二つに集約されると思います。

つまり、正解が定まらない「モヤモヤ感」を受け止めながらも、「自分軸」をもって決めたことを他者と協働して問題解決するよう生徒たちに促すことです。

それを実現するためには、自分自身が予め正解をもって教える特定の教科の「(従来の意味での)教師」という概念ではなく、生徒が自分自身の軸を持ちながらあらゆる教科を横断してオリジナルの解答にたどり着けるように誘導する「ファシリテータ―」となる必要があります。

なぜなら、今後は従来の教師の役割の大部分を占めていた① 十分な知識・技能の習得については、それこそAIに任せてしまうことができるようになるからです。

それでは、どうやってこれからの教師は、AIではできない部分の未知の領域の能力を身に付けていったらよいのでしょうか。

このことに簡単に答えられるのであれば、本書での問題提起は不要なのですから、まさにこれこそが生徒の教育の前にまずすべての教師が危機感をもって取り組む課題だと思います。