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気持ちの余裕

2012年12月10日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

海外に行って日本に戻ってくるとき、いつもホッとするのは日本社会の清潔さと整然さです。

特に、成田空港に戻ってきてからのトイレはもう圧巻です。

しかし、逆に物足りないなと思うことがあります。

それが、「カフェ文化」です。

特に欧米には、この「カフェ文化」においてはとてもかなわないと思います。

コーヒーを片手に本を読みながら時折、街を行き交う人の様子を伺い、また本の世界に戻るという時間は何物にも代え難い「至福の時間」です。

最近、スターバックスのようなカフェは日本でも一般化しましたが、道路に面したいわゆる「オープンカフェ」が存在しないことを非常に寂しく思っていました。

ところが、以下のようなニュースを見つけてとても嬉しくなりました。

「新宿3丁目の「モア4番街」に11月15日から、新宿駅前商店街振興組合が運営するオープンカフェが常設されることになった。(新宿経済新聞)「モア4番街」は、JR新宿駅東口にある新宿通りと靖国通りを結ぶ公道。1986(昭和61)年に実施された「新宿区MOA(モア)計画」の一つとして整備された。「道路施工の基盤までを新宿区が行い、石畳を敷く手配は商店街が整備した。官民一体となって行われたまちづくりの先駆けだった」(新宿区みどり土木部・交通対策課の高林幸雄さん)という。しかし、その後そのスペースに違法駐車や放置自転車の問題が噴出。そこで、2005年より新宿区と同振興組合はオープンカフェ施策を試験的に開始した。歩道にカフェ2店舗を設け、営業時には車道にテーブルと椅子を設置。原則年中無休で、車両規制で歩行者専用となる時間帯に実施してきたという。実施後は、違法駐車や放置自転車が激減。今では各種イベントの会場に使われるなどし、かつてのにぎわいが戻っているという。実験という前提で、特例として行われていた同施策。これまで、道路上の購買施設は高速自動車国道などの自動車専用道路にしか設けられなかったが、昨年10月23日、都市再生特別措置法の改正や、それに伴う道路法施行令の改正が行われ、一定の条件を満たすことで一般道路にも常設できるようになり、本格実施が実現したという。」

カフェは、単なる飲食店の簡易版ではありません。

「文化の交差点」といっても良いと思います。

そのようなものを大切にすることは、法律の柔軟な運用かもしれません。

また、公共のスペースを運営者に提供するという心の広さかもしれません。

様々な形で、「文化の交差点」を実現するということはその国や地域の「余裕度」を表すことであるといえるかもしれません。

そう考えると、欧米では何百年も前からそのような「余裕」があり、日本では、今ようやく始まったに過ぎないというのは非常に悔しい思いがします。

しかし、この小さな始まりを大事にして、大きく発展させていきたいものだと心から思います。

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