
発明力は諦めない力
2013年7月1日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
ずっと行きたいと思っていた横浜のカップラーメンミュージアムに遂に行ってきました。
この写真のように、自分自身の世界に一つしかないカップヌードルを作ることができる体験ゾーンがあります。
自分で作ったオリジナルカップヌードルはこのようにおしゃれに梱包され、お土産として持って帰ることができます。
この博物館はこのようなファクトリーミュージアムとしての性格と、もう一つ日清食品(皆さん、日清食品と日清製粉はたまたま名前が「日清」となっているだけで無関係って知ってました?)の創業者、安藤百福氏の発明の歴史資料館の性格を持っています。
実は私はこちらのほうにずっと興味をひかれていてずっと前から行きたいと思っていました。
世の中の多くの人は、製品ができてしまうとそれが当たり前だと思うようになります。ですが、当然、発明者にとってはその当たり前は当たり前ではありません。
特にインスタントラーメンなどというものはあまりに日本人の生活の一部になってしまっているためにもはやこの商品が存在していない世の中を想像することすらできなくなっています。
しかし、そのような一見すると大したことないような「発明」が実は様々な苦労を経てなされたものであり、このような「発明」を当たり前の「製品」に仕立て上げた安藤氏のさまざまな物語をこの博物館は我々に見せてくれています。
その最初の発明が、世界で初めてのインスタントラーメンである「チキンラーメン」です。
安藤氏は、第二次世界大戦後のまだ食料が十分でない時代に、いつでもどこでも手軽に安く食べられる即席めんを開発するべく,掘っ立て小屋のような「実験室」で一人、黙々と試行錯誤を繰り返していたといいます。
その実験を繰り返す中で最も苦労したのは、麺の長期保存のため水分を飛ばす方法がどうしても思いつかなかったことだといいます。
そんな時、安藤氏の奥さんが家でてんぷらを揚げるのを目にして、油の中で一気に水分が飛ぶさまから「これだっ!」と思ったそうです。
これが、「瞬間油熱乾燥法」だそうです。
このエピソードに見られるように、何かの発見や発明というのは、どこまでそのことだけを考え続けることができるかということにかかっていると思います。
起きている間中、もっと言えば夢の中でも考え続けることで、ありとあらゆることからヒントを得るチャンスを広げ続けることにつながるのです。
「運がいい」とか「偶然」とか、最近では「セレンディピティ」という言葉がありますが、それらはそのようなチャンスを求め続けた人にだけ降りてくるのだということがこの博物館にいるとよくわかる気がします。
是非、皆さんも横浜に行ったときにはのぞいてみてください。