代表ブログ

遠足に行く前が一番楽しい理由

2021年4月9日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

前回「スマホ脳」をご紹介して、現代人の脳にデジタルデバイスが与える悪影響という非常に興味深いテーマについて取り上げましたが、実はそれ以外にも人間の脳に対する新しい知見についての紹介が多々あり、今回より何回かにわたって、このメインテーマとは別個にいくつかご紹介したいと思います。

第一回目の今回のテーマは「遠足は行く前が一番楽しい理由」です。

学校の遠足に限らず、旅行やお祭りなど、どんなイベントも一番楽しいのは、実際にそれをやってしまっている時ではなく、事前、特にその前の晩が楽しさマックスだと感じられます。

あまりの興奮で眠れなくなってしまう経験は私だけではないと思うのですがいかがでしょう。

以下その理由について本書より引用します。

「ドーパミンの放出という報酬システムを激しく作動させるのはお金や食べ物などそれ自体ではなく、それに対する期待だ。何かが起こる『かも』という期待以上に報酬中枢を駆り立てるものはない。サルによる次のような実験でそれが証明された。ある音が聞こえるとジュースが少し出てくるようになっている。サルのドーパミンは音が聞こえた時点で増加し、むしろジュースを飲んでいる時よりもずっと多かった。同じことが人間にも言える。お金がもらえるカードを被験者にひかせてみる。毎回お金がもらえると分かっていると、確実にもらえるか分からない時ほどドーパミンは増えない。つまり、脳にしてみればもらえるまでの過程が目当てなのであって、その過程というのは、不確かな未来の期待でできている。なぜ、脳は不確かな結果の方に多くのドーパミン報酬を与えるのだろうか。それは『ドーパミンの最重要課題は人間に行動する動機を与えることだから』だ。」

これは、遠足の話だけではなく、なぜパチンコの期待値がはじめから低いことが分かっていてもパチンコにハマる人がここまで大勢いるのかという疑問に対する回答にもなっていると思います。

もちろん、パチンコだけでなく、ベンチャービジネスなどもそうだと思います。

人類の進歩はこの「不確かなもの」への異様なドーパミンの放出によって作り出されたものなのかもしれません。

 

◆この記事をチェックした方はこれらの記事もチェックしています◆