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東大の苦悩

2018年7月30日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

日本の最高学府の雄、東京大学が2020年の入試制度改革の英語の民間試験を巡って苦悩しています。

私はこのブログにおいて今までに二回この問題に関連した記事を書いてきました。

一回目の記事は、「さすが東大、筋を通したな!」と言える文科省の方針に真っ向から反対して「民間試験を合否判定に使用しない方針」を2018年3月10日に発表したことについてです。

二回目の記事は、それから一か月強しかたっていない2018年4月28日に180度の方向転換をして、「民間試験を合否判定に使用する方向」で、具体的な活用方法を学内のワーキンググループで検討することとしたと再び公表したことについてです。

そして、先日(2018年7月20日)の日経電子版にて、その学内ワーキンググループが、「活用しない案を第一の選択肢とする」としながらも、両方の選択肢があり得ると答申し、大学として9月にも基本方針を示し、年内に最終判断する見通しを示したとの記事がありました。

東大が組織としてここまで苦悩するということは、この英語民間試験の導入がいかに問題があることであるかということを示しています。

本来大学の入試とはどうあるべきかを考えれば、明らかに民間試験を活用すべきではないという学問の府としてのプライドと、予算権限をもつ文科省の方針に逆らうことへの恐怖との間で苦悩しているものと思います。

ただ、その苦悩をこのような形で世の中に小出しに見せてしまうのもどうかと思います。

やはり、東大は実態は悩みに悩んだ末であっても、最終的には論理を最優先にするという姿勢を示すものと期待していますが、東大だからこそ、その途中経過をこのような形で世の中に見せつけることなく、初めから一貫して論理を優先したという体を示してもらいたかったです。

兎にも角にも、9月の基本方針の公表が気になります。