真・英文法大全 #275
2022年6月15日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 真・英文法大全
【著者】 関 正生
【出版社】 KADOKAWA
【価格】 ¥2,200 + 税
【購入】 こちら
これはもはや英文法書の「革命」と言ってもよいかもしれません。
というのも、今まで私は日本における最も優れた英文法書は旺文社の「ロイヤル英文法」であると確信してきました。
私が主宰する「文法講座」が今のような形で運営できているのも本書の存在に負うところがかなりあると考えています。
しかし、それでも所詮は「困った時のロイヤル」として辞書的に使用する(実際に896ページあり)という範囲に収まるものであって、読み物として通読に耐える様な「面白さ」があるかと言われるとそこまでの評価するわけにはいきませんでした。
ところが、本書はロイヤル越えの910ページでありながら、通読に耐える「読み物」としても十分機能する内容になっているのです。
本書が「革命」的に「面白い文法書」である理由はいくつかあるのですが、その中の最大のものは「扱わない」ことを決めているということにあると思います。
例えば、本書は「中学英語でも常識的なこと」は思い切って切り捨てて、「辞書式文法書」からの脱却を図っていることです。
つまり、分かり切ったことは他の数多ある「文法書」に任せてしまうことで、理解のテンポを崩さないことに徹しています。
その一方で、「背景」や「理由」に徹底的にこだわって、心から「納得」につながるような内容に仕上がっています。
このような書籍にであうと、日本の英語教育の確かな進化を感じられ、なんだか幸せな気持ちになります。