英語の種あかし #314
2024年5月10日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【書籍名】 英語の種あかし
【著者】 井上 一馬
【出版社】 白水社
【価格】 ¥1,500+税
【購入】 こちら
#14「英語できますか?」は2003年出版のかなり古い本ではありますが、この書籍紹介ブログで紹介した中で1,2を争うほどに私の英語教育論に影響を与えてくれた一冊だと確信しているもので、実際にその記事の中でも次のように書きました。
「本当にすばらしい本です。まさしく、この著者が日本の学校英語教育をデザインすることができたら『日本人は英語が苦手』という定説は確実になくなると思います。」
2006年出版の本書は、どうやら当時#14と同時に購入した後、そのまま本棚に埋もれてしまいその後ずっとその存在を忘れていたのですが、先日偶然本書が目に入り、その著者があの「井上一馬氏」だったことに気づいて、ようやく日の目を見ることになりました。
本書は、言葉とは常に新しいものが生み出されることからも生き物であり、その新しい言葉が生み出される過程をヴィヴィッドに切り出してみようと試みられたものです。
こちらを実際に読んでみて、その試みを私たちの母語である日本語ではなく、外国語である英語の単語を利用して行うことによって、より客観的に観察することができるようになっていることに驚きました。
そのあたりの著者の言葉に対するセンスをひしひしと感じ、いかに著者の視点が物事の本質をついたものであるかを再確認することができましたので、これを機会に著者の他の著作もチェックしてみたいと思います。