日本人と英語

日本語と英語のハイとイイエ

2018年5月27日 CATEGORY - 日本人と英語

前々回、前回と「英語の素朴な疑問に答える36章」からテーマをいただいて書いていますが、第三回目の今回は、「ハイ」「イイエ」と「Yes」「No」の微妙な関係について書きたいと思います。

これは、私が大学時代にホームステイをしてすぐに明らかになった問題ですし、ランゲッジ・ヴィレッジにおいても毎日と言っていいくらい表面化している問題です。

著者はこの問題について以下のような質問を題材にしています。

「ある中学生からの質問である。『Is not this your hat?に対してYes, it is my hat. という返答があると思いますが、これは「これはあなたの帽子ではないですよね?」「いいえ、私の帽子です。」となると教わりました。つまり、Yesはハイにもイイエにもなるというのですが、納得がいきません。また、その時にはYesと言いながら首を横に振るのでしょうか。』」

著者の答えは以下の通りです。

「つまりは、日本語の『はい』と『いいえ』は英語のYes, Noほどしっかりした意味を持っていないということです。『これ君の辞書ですか?』『そうです。』でも『ええ』でもいいわけで、yesはなにもいちいち訳す必要はないのです。そして、英語ではあくまでも文が肯定の場合は首を縦に振り、否定の場合は首を横に振ります。」

そうなると、この問題の元凶は、英語のYes Noは、肯定文・否定文による回答の前に必ずつけなければならない重要な文の構成要素であるにもかかわらず、それほど重要な役割がない日本語の「はい」と「いいえ」との間に一対一の訳を与えてしまったことにあるようです。

日本語ではこの「はい」「いいえ」は英語のYes Noと比べて意味は薄いが使用の範囲が広いのです。

例えば、名前を呼ばれた時、相手の注意を促す時、囃し立てる時、そしてもちろん質問に答える時などに使われます。

日本語と英語の間での翻訳の際は、これらすべての「はい」「いいえ」に一対一の関係でYes Noを当てはめがちで、その結果すべての「はい」「いいえ」を反射的にYes Noに変換してしまい、それが英語のコミュニケーションの中では大きな違和感を相手に伝えてしまうことになります。

しかも、これは反射的に行われるので、頭でこの日英の違いを理解したとしても、実際の発声の際にはなかなか制御が難しいのです。

人間の反射というのは脳を通さず脊髄によってなされるため、その威力は相当なもので、正直なところ私自身今に至っても制御がきかずに悔しい思いをすることがあります。