アマゾンに負けない店づくり
2017年9月24日 CATEGORY - 代表ブログ
皆さん、こんにちは。
小売業界におけるアマゾンの覇権はとどまることを知らない勢いです。
つい先日も、そのアマゾンの攻勢に抗いきれず、あのアメリカの「トイザらス」も破産法の適用申請をしたとのこと、何十年か前に彼らも街のおもちゃ屋さんを徹底的に駆逐してきた歴史があるため、なんとも言えない気持ちになりました。
実際、私もアマゾンに完全に依存する消費者の一人です。
定番商品については、もはや他のお店はもちろんのこと、他のサイトでの比較をすることもないくらいに、価格・品質への信頼が知らず知らずの間に確実なものとなってしまっています。
ですが、そんなアマゾンに対しても「負けない」戦いを展開しているお店があるという記事が2017年9月22日の日経MJにありました。
まず一つ目は、ホームセンター大手のホーム・デポ(アメリカではホーム・ディーポと発音します。)です。
「直近の四半期決算では前年同期比6%伸び、過去最高となる3兆1500億円を計上した。主力商品である家屋の改装用品は①商品を見る必要がある②他では取り扱っていない③規格外が多く宅配しにくい④持ち帰りたい―など顧客が来店する必要性が高い。今後も増収基調が続いていくことを印象付けた。」
二つ目は、衣料品オフプライスチェーン大手のTJXです。
「直近の四半期決算では純利益は2%減少したものの、売上高は6%増えた。百貨店や専門店が店舗数を減らしてネット販売に軸足を移すのとは逆行し、店舗に行くことでしか見つけられない『宝探しに近いブランド衣料品の特売品』を扱うことが同社の強みだ。」
両社にあって他の小売り企業にないものを分析すると以下のようになるようです。
「アマゾンが消費者の買い物を店舗から在宅消費に変え、通常の値引きやどこでも変える品ぞろえでは顧客を呼び込めなくなってきた。両社はいずれもネット販売がまだ踏み込めていない商品領域で訴求力を発揮している。」
冒頭で述べたように、アマゾンは「店舗を持たない」という利点を最大限に活かして、どこよりも「安くて安心」を確実に私たちにブランドメッセージとして届けることに成功しています。
ですから、アマゾンと「安くて安心」に関わる領域で戦うのなら、どんな企業も勝ち目はないと考えるべきかもしれません。
となると、彼らがどうしても実現できない「隙間」を見つけてそこに特化するしかありません。
それが、「マニアックすぎて他では手に入らない」ものを扱うことだったり、そこに行かなければ出会えない「宝探し的な興奮」といったものです。
ただ、アマゾンの動きを見ていると、その「隙間」さえも埋めようとする努力が見られるような気がするので、常に「隙間」を継続するという姿勢が求められるのかも知れません。