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専門性の身につけ方

2026年3月6日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

「今更?」と思われそうですが、「専門性の身につけ方」という本をご紹介します。

ただ、本書でいうところの「専門性」とは、すでに存在する専門知識をインプットすることではなく、新たな専門知識をアウトプットできることを意味しています。

このような意味での「専門性」を身につけ、差別化され希少価値のあるビジネスパーソンとなるために必要な「型」を示すことが本書の目的だとしています。

その「型」のベースとなるのが、いわゆる「勉強」とは異なる「研究」という概念です。

研究とは、「新しい知識を生み出す技法」であり、これは科学の世界では当たり前のことと捉えられていますが、ビジネスの世界でもこの概念を理解することが重要だと著者は言います。

以下に、本書より重要となる部分をいくつか引用します。

「情報化社会(ソサイエティ4.0)に続くこれからのソサイエティ5.0においては、効率化を重視の標準化されたプロセスから生み出される画一的なものの価値がどんどん低下していきます。その中では、組織に同化して協調性と前例踏襲を重んじるようなタイプの人間中心の会社よりも多様な個性と才能がぶつかり合ってチームとして創造性を発揮できる会社が輝きを放ちます。それはつまり『標準化された専門性』ではなく『個性的な専門性』の必要性を意味します。」

そのような力をどのように身に着けるのかについて、本書では次のような方々の指摘を引用しています。

「今はまだ存在しない仮説を立て、検証して一般的通用性を証明するという米国でのPh.D.を取るまでの知的訓練は破壊的イノベーションそのものである。(経営共創基盤グループ会長の冨山和彦氏)」

*ちなみにこの発言に関してはすでに「低学歴国ニッポン」の記事で紹介済みです。

「学問で身につく大局観や学び続ける習慣、科学的に人を説得する技術は経営者になる訓練として有効だ。(関西学院大学学長の村田治氏)」

「私の世代までは学部卒でもなんとか耐えられた。これからは違う。大学も企業も変わり、仕事と学びの好循環を実現すべきだ。(第一生命会長の渡邉光一郎氏)」

そして著者が自らの言葉で以下のようにまとめています。

「時代の変化が加速していることで新しい専門性がどんどん生まれてくる状況になっているため、誰しもが専門性をアップデートし続ける必要があり、今はあまり専門性を持っていない人でも、これから一つ一つ専門性を身に着けていくことによって、自分ならではの『専門性のオリジナルブレンド』を作っていくことができます。」

このような「専門性のアップデート」を国レベルで成功させ続けている国としてフィンランドの例を紹介しています。

「フィンランドは1990年代のソ連崩壊で機械や船舶の主要輸出先を失った際に、IT産業にシフトして通信機器のノキアなどを成長させましたが、スマートフォンの普及で再び失速したことを受けて、2018年にAIの基礎知識をオンラインで学べるシステムを導入、三年間で国民の2%に履修させて人材の底上げを実現しました。その結果、過去10年間の労働生産性の伸び率が世界トップレベルになっています。」

以上から分かることは、これからのソサイエティ5.0では特に、「専門性」は固定的なものだという認識を捨て、「専門性」は常に変わっていくものであるという前提に立ち、ビジネスパーソン誰しもがいわゆる「勉強」とは異なる「研究」の概念に基づいてアップデートし続けながら、どこまでも「専門性のオリジナルブレンド」を追い求め続けていくべきだということです。

つまり「専門性」の本質とは、「すぐに役立つ」「すぐに使える」というような知識を身に着けること(インプット)ではなく、まだ誰も歩いたことのない「道なき道」を見つけ、試行錯誤(アウトプット)していく姿勢(型)そのものだという理解です。

特に、「勉強は大学に入るまでのもの」という意識がずっと続いてきた日本においては、かなりのパラダイムシフトを求められるものですが、もはやそれは避けて通ることができないものと誰もが自覚すべき時に来ていることを確信しました。

 

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