英語のルーツ #194
2018年10月2日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【著者】 唐澤 一友
【出版社】 春風社
【価格】 ¥2,000 + 税
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書籍紹介ブログでは「英語の歴史#63」を取り上げ、英語という言語のルーツを歴史的に見てきました。その意味では、本書もそのタイトルからして、それに類するものではあります。
ただ、もちろん、前書にも言語学的な側面からの事例の紹介はありますが、どちらかと言えば、その歴史的な流れを中心に書かれた「歴史書」としての性格が強い印象があります。
それに対して、本書は実際の言語の発達(変化)に関する事例を豊富に紹介している「語学書」的な性格が強く、前書の言語学的側面をさらに補足するところがその特徴となっています。
私は、「英文法」を体系的に学ぶことが、日本人が「英語を使えるようにする」ための方程式の第一項目であると常々言っていますが、その「英文法」は誰か特定の人が、体系的にルールをある日突然定めたものではありません。
英語という言語が、「歴史」の中で紆余曲折しながら、様々な変化を経て現在のルールを獲得しているという事実がある以上、そのルールの理解には、ある意味「飛躍(穴)」の部分を埋める必要性があることも事実です。
そして、その穴を埋めることは、「英語の歴史」を学ぶことでしかできないことは明らかです。
この歴史的な視点で書かれた「語学書」は、その穴埋めにとても役に立つこと請け合いです。
文責:代表 秋山昌広