日本人と英語

英語ができるということ

2015年10月14日 CATEGORY - 日本人と英語

slang

 

 

 

 

 

 

 

先日、「日本人の英語力」という著書をご紹介しましたが、その中で「英語ができるということはどういうことか」について考えさせられました。

what’s up?, yeah, gonna, gotta, hung out, you know, like, or what, freak out, etc

これらのような言葉をスラングを呼びます。会話的な砕けた表現です。

海外経験があったり、外国人と付き合いがあったりして英語に慣れてきた日本人が口にしやすい言い方です。これらを使っている日本人を見ると、あまり英語になれていない人には、「本格的な英語」に聞こえる効果があります。しかし、著者は、

「映画やネイティブスピーカー同士の会話では、確かによく耳にするかもしれませんが、英語を母語としない日本人が安易にこういう表現を真似するのは、やはりお勧めできません。発音が正しくなかったり、タイミングを間違えたりするなど、うまく使い慣れていないと、妙にその部分だけが強調されて変な話し方に聞こえてしまうからです。」

と戒めています。

これらの表現は、直接的な言い方を避けるために、あるいは相手に印象付けるためにうまく使えば効果的な表現ではあります。しかし、これらは本来は、正しい英語とは認められない「俗語」「卑語」であるため、相手に与える印象をきちんと踏まえたうえで使わなければ、逆に誤解を与えたり、相手を不快にさせてしまったりする危険があります。

このリスクを著者は絶妙な例を用いて私たちに教えてくれています。

「逆のケースを考えてみてください。日本語でも、中途半端に『マジ、やばくない?『っていうか~?』などと口にする外国人に対する印象はどうでしょうか?そういう方とビジネスの信頼関係を気づくことができるでしょうか?日本語があまり上手でない外国人の方から、大事な打ち合わせで、『そのアイデア、チョーイケてる!』と言われたら、つい吹き出してしまうのではないでしょうか。」

日本語でも、砕けた表現は、その言葉の使用したこと自体で評価されるのではありません。その使用のタイミングや場面などが絶妙なことで評価されるのです。

だとしたら、日本人が外国語として英語を使用するのであれば、それらのスラングの意味は分かっていたとしても、自ら進んで使用することに何か価値あるとは思えません。

もし仮に使用するとしたら、すでに信頼関係の構築された本当に親しい友人との間にとどめておくべきだという著者の考えに賛成です。

 

 

 

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