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誰にお世話になっているのか

2018年4月2日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

よく考えてみるとおかしいのではないかと思われる日本語の表現について「なるほど!」と思える記事が立て続けにありましたので共有させていただきたいと思います。

それは、「お世話になります。」と「大丈夫ですか?」です。

前者についてのツッコミは、「課長島耕作」シリーズの著者弘兼憲史氏、後者についてはフリーアナウンサーの梶原しげる氏によるものです。

まずは、弘兼氏の「お世話になります」について、

「初対面のときや、いきなり向こうから電話がかかってきたときに、『いつもお世話になっております』って言われることが増えました。いやいや、会ったこともないお前に、お世話なんかしてないよ!昔なら『はじめまして』とか『いきなりお電話してすいません』とか、あるいは私が松下電器(現パナソニック)に勤めていたときなら『もうかりまっか』とか、状況や関係に応じて挨拶の仕方が変わったはず。」

そして、梶原氏の「大丈夫ですか?」は、

「昔、マネージャーの運転する車に乗ってたら、別の車に突っ込まれる事故があったんですよ。乗っていた車の前側の側部が大破したけっこうな事故でしたが、突っ込んできた男は開口一番、『大丈夫ですか?』。マネージャーは『大丈夫じゃないです』と返していましたが(笑い)。車を大破させといて『大丈夫ですか?』はないだろうと、せめて『申し訳ありません』が先ですよ。」

前者であれば、その言葉を使うことによって少なくとも「敬意」を表する意図があるはずなのに、結果的には「無関心」を表明してしまっています。

後者であれば、その言葉を使うことによって「大丈夫かどうか」の質問をしているはずなのに、その実こちら側の「大丈夫です」という言葉を引き出させるための誘導をしているに過ぎないのです。

このような見方をすると、「言葉の暴力」ではないかという梶原氏の指摘に納得せざるを得ない部分があることを確認させられるような気がします。

しっかりとした言葉を使うことは、すなわち言葉に心を宿しながら他人とコミュニケーションを図ることなのだと思わせられました。

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