日本人と英語

なぜ講座を無料提供するのか?

2016年7月1日 CATEGORY - 日本人と英語

MOOC

皆さん、こんにちは。

ランゲッジ・ヴィレッジでは、「中学三年分の英文法を血肉にするWEB講座」を国内留学に参加される方に無料でご覧いただけるようにしています。

そして、同時に「二泊三日で中学三年分の英文法を血肉にする生合宿」を89,100円で提供しています。

後者の生講座では、基本的にまず、各回ごとに同じビデオをご覧いただいた上で、その後に生の講師のトレーニングがあるわけで、インプットする情報量だけで考えれば、両者全く同じです。

それなのに、かたや無料(もちろん、国内留学に参加される方にのみですが)で、かたや二泊で約9万円です。

その理由については、ウェブサイトにて次のように説明しています。

「この講座のポイントは毎回出される課題を自らこなし、それを次の講座内で発表し、講師に突っ込みを入れられることにあります。ですので、どんなにやる気がある方でもWEB講座では限界があることは否めません。そこで、今回この「課題への取り組み」と「講師による突っ込み」を二泊三日の合宿に凝縮して提供することにより、参加者全員が中学三年分の文法を血肉にし、文法を会話に自信をもって結び付けられるようにしました。」

つまり、この「課題への取り組み」と「講師による突っ込み」の価値が、9万円だということになります。そして、この講座を受講いただいたほぼすべての方にその価値を実感をしていただけている確信があります。

先日、これこそが教育サービスの「本質」ではないかとより強く確信させられる記事を読みました。その記事のタイトルは「オンライン講義のMOOCが大学に取って代わることができない理由」です。

この記事で取り上げられているMOOC(Massive Open Online Courses )は、ハーバードやMITをはじめとする世界の有名大学の講座をインターネットによって世界のどこでも無料で見られるサービスです。

本来ならば、難関試験を突破し、年間数百万円と言われる学費を工面した上でようやく受講することができる大学の授業を、誰でも、どこでも、無料で受けられるこのサービスは、リリースと同時に当然のように人気を博しました。

そして、もはや世界的に従来の物理的な高等教育は近い将来存続できなくなるという論調が広まり、それらによれば、近い将来、大学はもう存在していなくなるはずでした。

しかし、実際には2016年現在、日本はもちろん世界の大学の仕組みは健在です。

この理由として、記事には以下の二つがあげられていました。

一つ目は、モチベーションの問題です。

つまり、オンラインのコースの修了率が驚くほど低いことです。多くの講座でサインアップから修了までの割合が一桁であることが頻繁に起きています。

二つ目は、学習に集中できる環境です。

これによって、デフォルトで学習に時間を費やさざるを得なくなり、学習に集中することで、学習内容や理論の中につながりを見出し、知識をより深く掘り下げることができるからです。

すなわち、大学に物理的に通うということは、自動的に学習することが優先され、間違いなく、意識を学習へと向ける力があるということです。

私もその通りだと思いました。

だからこそ、ビデオ講座を無料にし、自分自身でモチベーションを高め、環境を作り出せる人には、国内留学の前にそれを活用していただき、それらを自ら作り出せない人に、有料で確実に手に入れられる保証をつけているのです。

ただし、一点付け加えたいことがあります。

それは、これらのオンライン講座が存在することで、物理的な大学のクオリティが厳しく問われることになるということです。

無料で提供されているコンテンツの中身よりも明らかに低いクオリティーのものしか提供できない物理的教育機関は確実に淘汰されるスピードが速まっているはずです。

そういった意味で、MOOCの存在意義は、出現当初の期待ほどではないにしても、一定の意義はあると思っています。

 

 

 

 

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