日本人と英語

「よく~したものだった」の2つの英語表現

2022年9月15日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログにてご紹介した「日本人の9割が知らない英語の常識181」からテーマをいただいて書いていますが、第六回目のテーマは「過去の習慣」についてです。

「過去の習慣」と言えば「used to」。

例えば、「I used to go to that store.(よくあの店に行ったものだ)」というように受験勉強を経験した人であれば反射的に出てくるような項目かと思います。

ただ本書には意外と知られていない「would」を使った「過去の習慣」の表現が取り上げられていたので紹介します。

「John would play the guitar on the porch for hours when he was a kid.

would は『過去の反復的行為』を表し、『よく~したものだ』と訳すことができます。このwouldに関して、ほとんどの日本人が知らないのは、『懐かしさを込めて用いる』ということと、during summer vacation(夏休みの間)とかwhen I was a kid(子供の頃)のように『時・期間・頻度を表す語句を伴う』という2点です。」

ここですぐ浮かんでくる疑問はやはり「used to」との違いです。

本書にはこちらについても分かりやすい説明がありましたので続けて引用します。

「I used to go scuba diving.

一方、used toは『現在の習慣や状態』と『過去の習慣や状態』が『対比』される場合に用い、『以前は~していたが、いまはしていない』とか『以前は~があったが、いまはない』などと訳します。」

この二つの説明を総合すると、「would」は時・期間・頻度を表す語句を伴いつつ、現在の状況とは無関係に「懐かしさ」を表現する方法、一方で「used to」はそれらの語句を伴うことはほとんどなく、心の中では「現在はそうではない」という現在の状況との対比関係を主に伝える表現であるという理解が出来ます。

関係性で言えば、過去の一点の動作が完了したことのみの表現である「過去形」と過去の動作の完了とそれが現在の状況に与えている影響を一度に表現する「現在完了形」の関係に似ているような気がします。

 

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