日本人と英語

固有名詞には関係代名詞は使えない?

2022年11月21日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログにてご紹介した「サバイバル英文読解」からテーマをいただいて書いていますが、第二回目のテーマは「固有名詞と関係代名詞の関係」についてです。

この「固有名詞と関係代名詞の関係」について、実は考えたことがほとんどありませんでした。

というのも、「できないことはない」はずだという先入観が先に立って、問題意識を持つ機会がなかったからです。

ですが、本書にて著者が次のような問題提起をされていたことで「はっ」とさせられました。

「関係代名詞には『無数に存在する名詞を限定する働き』があり、無数のものから一つを『切り取る』という言い方もできます。ただし、名詞が『固有名詞』の場合は事情が変わってきます。なぜなら固有名詞とは、すでにその名称自体で限定されているものだからです。例えば、『秋葉原』というだけで、あらゆる情報はその名称の中に含まれますから、他の地名と切り離すべき情報を付け足す必要はありません。私たち日本人にはこの感覚が希薄です。だから何気なく『アニメマニアの街として有名な秋葉原』と言いたくて、ついAkihabara that is famous for animation geeksなどと書いてしまいますが、これは間違った英語です。固有名詞であるAkihabaraには、関係代名詞を続けてはいけないのです。この英語だと『アニメマニアの街として有名でない秋葉原』も存在しなくてはならなくなります。(『秋葉原』という地名が複数存在する場合なら可能ですが)」

著者が指摘されているとおり、私自身「この感覚が希薄な日本人」の典型だったことが悔やまれてなりません。

ただし、もう一歩踏み込んで考えてみると、私の「(「固有名詞」を関係代名詞で説明することは)できないことはないはずだ」という先入観については、無意識のうちにその適用範囲を限定していたように思います。

というのも、著者が言うように「アニメマニアの街として有名な秋葉原」という場合、まさか「アニメマニアの街として有名でない秋葉原」も存在している可能性などというのは、多くの秋葉原を知っている日本人は私も含めて、想定していないはずだからです。

つまりは、「固有名詞と関係代名詞の関係性」は「関係代名詞の非制限用法」のみで成り立つとという理解であれば、「できないことはない」はずなのです。

この「関係代名詞の非制限用法」については以前に「コンマの本質を知る」という記事で説明しているので詳細はそちらに譲りますが、あくまでも「付帯的な情報を付加する」ということです。

なんだか言い訳がましくなってしまいましたが、まあそういうことです。(笑)

ちなみに、一点その際に注意するべき項目を本書より引用しておきます。

「ただし、関係代名詞thatにおいてはこの関係代名詞の非制限用法は使えません。かならずAkihabara,which is famous for animation geeksとしなければなりません。」

 

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