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カメラを止めるな!

2019年2月18日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

私はかなり新し物好きを自認しているのですが、一大ブームを引き起こした「カメラを止めるな!」については、観たい観たいと思いながら、劇場での鑑賞チャンスを逃してしまいました。

この度、DVDを借りてようやく見ることができました。

その上で私が感じた印象は、「もう試しつくされたと思われている分野においてもまだ新しいアイデアは出し得る」というものでした。

本作のあらすじはざっくりこのようなものです。

「『ゾンビ映画撮影のため、山奥にある廃墟にやってきた自主映画のクルーたち。監督は本物を求めてなかなかOKを出さず、ついに42テイクに至る。すると、本物のゾンビが現れ撮影隊に襲いかかった。次々とクルーの面々はゾンビ化していくが、監督は撮影を中止するどころか嬉々として撮影を続行する。』という内容の37分ワンシーン・ワンカットという作品を上映した上で、その舞台裏を赤裸々に振り返るという二段階の構成。」

最初のワンシーンワンカットの37分の間に、低予算ならではの「不完全さ」というのが多々見られて、「?」という感情がいくつも頭に残っている状態で、次に続く振り返りの構成の中でそのひとつひとつの「?」の意味を解き明かすこと自体が、エンターテイメントとして機能するという、今まで経験したことのなかった映像体験を提供してくれます。

すなわち、一通りの作品を上映した後で、本来であれば隠すべきその作品の「舞台裏」を振り返ることことが、観客を楽しませることにつながるという、今までになかったアイデアを見出すことができます。

またそれ以上に興味をそそられたのが、そのアイデアを実現するのに費やした本作品の制作費用はたったの300万円、そして、2019年1月時点での興行収入は31億円という事実です。

この差額がそのままこのアイデアの価値といっても過言ではないと思います。

本作を観ることで、アイデアの価値のすばらしさに気づかされたのと、長い時間の中で数々のアイデアが試しつくされ出し尽くされたと思われる分野においても、まだまだ世の中を驚かせるようなアイデアを見つけ出せる可能性は存在しているという事実を思い知らされたのでした。

 

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