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高校入試における「内申点」の存在

2024年3月4日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

高校・大学入試がいよいよ佳境に入ってきました。

そんな中で特に気になっているのが高校入試における「内申点」なるものの存在です。

私自身は中高一貫校を受験しましたし、子供たちも同じ道をたどっているのでこれまで全く縁がなかったのですが、子供たちの同級生が高校受験を意識する年になり、同級生本人もしくはその親御さんなどからこの「内申点」に対する強い恨み節を聞くことが多くなりました。

というのも、どうやら静岡県における「内申点」の存在のインパクトが大きく、中学1・2年の成績および授業・生活態度などが悪いといくら中学三年生になって勉強を頑張って成績を上げ、入試本番で十分な点数を取ったとしても、希望の進学校に合格がかなわなかったり、もっと言えば学校の先生によって受験することすらあきらめるように諭されるケースが多いようなのです。

(子供はいつやる気を出すか分からないわけで、やる気を出したにもかかわらず、即座にあきらめる要素を突きつけるなんてとんでもない制度だというのが私の直感でもあります。)

私としては、中学高校と勉強は頑張りましたが、決して授業・生活態度がよい「優等生」であったとはいえず、先生にとっては扱いにくい学生だったろうと思いますが、高校受験は経験してませんし、大学も推薦ではなく一般受験でしたのでこの「内申点」なるものとは全く無関係でここまで来ることができてしまったこともあって、ここへ来て初めてこの「内申点」の存在に意識を向けることとなりました。

そんな中で直近で二つの静岡新聞の記事に注目しました。

まず一つ目は2024年2月28日の「高校入試共通枠の学校裁量拡大」の記事です。

「池上重弘静岡県教育長は高校入試について、学力検査と調査書(内申書)の比重を学校ごとに決められる共通枠の裁量を拡大する方針を示した。高校の特色化につなげる狙いで、早ければ2026年度に実施する入試からの適用を目指す。現在の全日制の一般選抜は、学力検査と面接、調査書の結果で選抜する『共通枠』と、各高校が独自に重視する観点を定める『学校裁量枠』がある。県教委はこれまで共通枠のうち合格者の65~85%は、学力検査と調査書の9教科評定(内申点)で選抜すると定めていた。残りの合格者は調査書と面接、全選抜資料の総合的評価の2段階で選抜していた。共通枠で学力検査を重視するか、調査書と面接を重視するかの各校の違いを出しやすい制度に変更し、学校の特色をPRできるようにするという。県教委は高校入試制度について22、23年度、有識者による検証委員会で検討してきた。池上教育長は『多様かつ分かりやすい評価の仕組みの構築に努め、時代の変化を踏まえた制度の改善を進めていく』と答えた。」

う~ん、この記事で分かったことは、「内申点」に泣かされる子供たちの存在は、「共通枠」のうちの65~85%を占める「学力検査と内申点で選抜する」のパターンの「入学テストと内申点」のうち、後者の内申点が入学テストでいい点数をとっても挽回不可能なくらいに大きく設定されていることによって生じているということです。

しかもその「入学テストと内申点」の具体的な割合については現時点ではあくまでもブラックボックスという、、

(ちなみに、静岡高校や清水東高校などの有数の進学校にも野球やサッカーなどのスポーツ推薦で入学できると聞いていましたが、それがこの「学校裁量枠」だったという訳ですね。)

ただ、この方針変更の趣旨は、「学力検査を重視するか、調査書と面接を重視するかの各校の違いを出しやすい制度に変更」することなので、学力検査に優れた生徒、内申に優れた生徒のいずれかを求めるのかという高校ごとの特色を出せることになるのは間違いなさそうなので、中学の前半はヤンチャしたりスポーツを頑張りすぎたけど、中3になって勉強に集中して成績を上げるタイプを欲しい進学校が増えることを期待できるかもしれません。

しかもその際には現在のような具体的割合をブラックボックスのままにせず、明示をしてほしいものです。

そして二つ目の記事は2024年3月1日の「内申点、中学校ごとに公平?」の記事です。

「『高校入試で大きなハードルとなる調査書の内申点。付け方は中学校ごとに公平なのでしょうか』。浜松市の受験生の父親みつるさん(50代)から、読者の疑問に応える静岡新聞社に投稿が寄せられた。そもそも内申点はどのように決まるのか。公平と言えるのか。そもそも評定はどう決まるのか。現在の評価方法はいわゆる『絶対評価』。集団内での相対的な位置づけを示す『相対評価』ではない。生徒一人一人が学習指導要領が示す目標をどれだけ実現しているかを評価する。このため理論上は、目標を達成していればクラス全員が評定『5』ということもあり得る。ただ、みつるさんは『保護者の間では○○中学は評価が甘い、××中学は評価が辛いなどと言われている』と明かす。『全県を対象にしたテストの点数が同じ生徒同士でも、学校により評定にばらつきがある』とも。評定の仕組みについて学校から事前説明を受けたものの、後から知った基準もあり『評定の結果が公平だと言える根拠をより丁寧に説明して』と注文する。教育現場で長年の課題となっている評定の信頼性を高めるため、見える化を進める事例もある。東京都教委は毎年、一定規模以上の都内公立中3年における評定の状況をウェブサイトで公開している。学校名は伏せているが、中学ごとに全教科について評定1~5それぞれの割合を掲載。評定1のない学校、5の割合が50%以上の教科のある学校など、調査結果も示している。都教委の担当者は『適正な評価が行われているか数字を公表して客観性、信頼性の確保に役立てている』と説明する。」

一つ目の記事に対する感想として「具体的割合はブラックボックスではなく明示をしてほしい」と言いましたが、この二つ目の記事によれば、割合以前に、数値自体の信頼性すらブラックボックスであることが分かり、これでは本当に子供たちがかわいそうです。

誤解を恐れずに言えば、かつての私のように授業・生活態度が生意気な(自己主張の強い)学生への無言の牽制材料としているようにも思えます。

なおさら、2026年度からの方針変更が実のあるものになることを祈ります。

 

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