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創造と変革の技法

2018年12月24日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先日、ぶっちぎりですごい人のお話を生で聞く機会を得ました。

グロービス大学院の堀義人学長 の講演です。

話し始めから最後の質疑応答まで一人で前に立ったまま、スクリーンを使用することもなくただ、訥々と話すだけ。それなのに、鳥肌が立つほどの刺激を聞く者にずっと与え続け、あっという間に一時間半の講演時間が終了してしまいました。

彼のプロフィールは次のようなものです。

京都大学の工学部を卒業し、住友商事に入社。社内公募のMBA取得制度を利用してハーバード大学ビジネススクールを卒業されます。

そこで、経営という正解がない課題についての取り組み方、すなわち自分自身で情報を集め、それに基づいて自分の頭で考えることで最善の解決策を導き出すMBA的ケースメソッドの有用性を見出されます。

また、当時の日本においては優秀な人間は国家公務員という最も安定した仕事を求めるのに対し、米国では優秀な人間ほどリスクをとって、今世の中に存在しない価値を創造する仕事につくことが当たり前とされていたことに衝撃を受けられます。

その後、自らの使命をアジアナンバーワンの経営大学院を作り、日本の課題を解決することに定め、現在自ら設立したグロービス大学院は、日本最大の経営大学院となっており、着実にその使命を果たしつつあります。

この講演で私が最も印象的だったのは、これらを着実に実現する上で必要だったこととして、「自分自身の可能性に見えない天井を作らない」ことを挙げられていたことでした。

しかも、「常に」その気持ちを持ち続けるということです。

気分がいい時にそのような気持ちを持つことは簡単ですが、どんな逆境にあってもこの気持ちを持ち続けることがポイントだと仰っていました。

そのことを裏付けるものとして、彼がハーバードでMBAを取得して帰国し、住友商事を退社してグロービスを立ち上げようとしたときのことエピソードを以下のように教えてくださいました。

「私が自らの使命を実現するためにまずやったことは、住友商事を退社し、自らの貯金で資本金80万円の会社を作って、当時住んでいたアパートを拠点にこれから作るマネジメント・スクールのチラシを配ることでした。この時、住友商事では堀は頭がおかしくなったと思われていました。京大を出て、住友商事に入社し、ハーバードでMBAをとって帰ってきた男が街でチラシを配ってるわけですから。」

これは、まさに「自分自身の可能性に見えない天井を作らない」ことの実践の証明だと思いました。

彼以外の誰にも、「日本最大の経営大学院」そして、その先の「アジアナンバーワンの経営大学院」というビジョンは見えていませんでした。しかし、彼の中では、アパートの一室でチラシを作り、それを街で配っている時にもはっきりとそのビジョンを見えており、その実現の可能性を100%信じていたということだからです。

まさに、リスクをとって世の中に存在しない価値をゼロから作り出し、成功に導くということこそ、優秀な人間がやるべきことだということを自らの行動で示されたわけです。

グロービスとは規模が全然異なり、口に出すのもおこがましいですが、15年前に静岡駅の地下街で、ランゲッジ・ヴィレッジの開校前に、私が卒業した高校の寮を一か月お借りして企画した第一回目の合宿(詳しくはランゲッジ・ヴィレッジの歴史の記事を参照)のチラシを入れたティッシュペーパーを配ったことを思い出し、心の中で熱いものを感じてしまいました。

私のビジョンもまだまだ道半ばです。

私も、これからの人生で「自分自身の可能性に見えない天井を作らない」ようにします。

 

 

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