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宝くじに当選したら

2022年11月11日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

昨日(2022年11月9日)、次のような「びっくり仰天のニュース」がありました。

「全米規模の数字選択式宝くじ「パワーボール」で8日、20億4千万ドル(約2970億円)の大当たりがカリフォルニア州であり、世界の宝くじ史上最高額となった。売られたくじ大当たりの確率は2億9220万分の1。数字六つの組み合わせを選んで購入する宝くじで、約3カ月間大当たりがなく、賞金が繰り越されて膨れ上がっていた。過去最高額は2016年の15億8600万ドル。当選者は全額を29年間分割受け取りするか、即時に半額の9億9700万ドルを得るかを選べる。」

当然、当選金額の大きさにも驚かされたのですが、私が注目したのは最後の「全額分割」か「半額一括」か受取方法を当選者が選択しなければならないということでした。

もし自分が当選者だったらその場合どちらを選択するのかと無意味な夢想をし始めた時に、実はずっと「積読」状態になっていた一冊を思い出し、読んでみることにしました。

タイトルは「宝くじで1億円当たった人の末路」です。

読んでみると本書は、一冊丸ごと「宝くじの当選者のその後」を追ったものだと思いきや、「宝くじに当たった人」のみならず、「キラキラネームをつけられた人」や「首をバキバキさせ続けた人」のその後など地味に興味深い疑問をあつめたオムニバス形式になっており、目の付け所が非常に個性的な本でした。

その中で、「宝くじの当選者」の多くが悲惨な目にあってしまう理由が非常に分かりやすく書かれていました。

まず、この現象は「宝くじの当選者」に特有のことではなく、急に大きなお金を目の前にした人の「不慣れな金額の取引」に共通したものだということが明らかにされていました。

例えば、普段800円のランチを食べている人がたまに1150円のランチを検討する際にはそれはそれは慎重になるのに、5000万円の住宅購入をローンで行うに際には、70万円追加すればより生活が快適になるオプションを勧められた場合、多くがほとんど吟味なしで追加決定するというのはありがちでしょう。

それぞれの差額は350円と70万円ですから、実に2000倍の違いがあるのにです。

これが「不慣れな金額の取引」の恐ろしさです。

また、実際の「悲惨な目にあう確率」ですが、「宝くじ」の性質上としっかりとした統計を取ることができないので何とも言えないそうですが、「米国NBAの引退選手の60%が5年以内に破産している」というデータが存在しているそうです。

そして、大きな金額を得るということ自体以外にもう一つ不幸になる理由があります。

それは、「宝くじの当選者」の多くが「仕事をやめる」から。

フランスの哲学者ヴォルテールの言葉に「労働には『退屈』『悪徳』『欲求』の三つの大悪から人間を守る力がある」という名言があります。

つまり、「仕事をやめる」ことによって「人生のやる気を失う」ことにつながるということです。

この二つのことから、もし自分が当選者だったらと無意味な夢想による「全額分割」か「半額一括」かという受け取り方法の選択は、自らを「仕事は続ける」ないしは「そのお金を使って何らかの活動をする」という方向に仕向けるために「全額分割」とすべきであると考えました。

とはいえ、「分割」でも年間100億円以上ですから、どちらにしてもとても難しいことに変わりはありませんが。(笑)

 

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