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東大は英語民間試験の結果を合否判定に使わない方針

2018年3月12日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

以前にこのブログ記事にて「国立大学協会が大学入学新テストの民間試験の配点を最大でも英語全体の1割弱とする方向で検討している方針を明らかにした」とのニュースをご紹介しました。

私はその記事の最後を、

「国立大学協会はあくまでも指針を示したにすぎず、実際の判断は各国立大学が独自にすることになります。今こそ、各国立大学は独自性を発揮し、自らが受け入れる学生がどのような英語力を身に付けており、入学後、どのような英語力を身に付けさせるのかを明確に意識しながら、この判断をしてほしいと思います。」

という言葉で締めくくりましたが、先日(2018年3月10日)の毎日新聞の記事に東京大学の方針についての記事がありましたのでご紹介させていただきます。

「東京大学は10日、2020年度に始まる大学入学共通テストで導入される英語の民間資格・検定試験について、合否判定に使わない方針を決めた。制度の移行期間として23年度まで併せて実施されるマークシート式試験と、2次試験の成績で判定する。ただ受験生が民間試験を受けることは必須とし、その成績は入学後の能力の伸びを調べるデータなどに活用するという。」

「それはそうでしょう」という結論を東京大学は出されただけですが、それでもこれまでの文科省主導の英語教育の改悪についてはあり得ないほどの強引さと無反省さが目立っていたので、この東大の判断は非常に勇気あるそして、日本最高学府の雄としての矜持を保たれたものだと敬意を表したいと思います。

先日の国立大学協会の方針発表も文科省の方針へのいわゆる抵抗だと感じますが、それでも配点は低いとはいえど合否には使用することを前提としていたため本質に逆らっていることには違いありませんでした。

いままでのところ、日本の国立大学の入学試験の公平性は圧倒的に世界一だと思います。

もちろん、入学者選抜において公平さがすべてに優先されることが絶対の善かどうかは分かりません。世界で最も評価の高いハーバード大学の入学判断など完全なブラックボックスですから。

それでも、少なくとも日本の国立大学は今までこの公平性を重視してきたのです。

公平性よりもより柔軟な選抜を優先するということを明確に押し出し、大学入試の目的自体を再構築するという決断を日本の国立大学自体がするのであれば、その議論は歓迎されるべきかと思います。

しかし、その議論をなしに、想定される受験者層も、その試験構成も全然異なる試験の結果を数値化してそれぞれの数値を入学の合否に利用するなど公平性を重視するのであればあり得ないことです。

東京大学が真っ先にこの判断を明らかにしたことによって、少なくとも国立大学の多くではこの公平性の優先性が継続されると思います。

その上で、これからの教育をどう考えどう対処していくのかをじっくり検討して行っていただきたいと思います。