日本人と英語

イギリス英語とアメリカ英語 その1

2019年4月17日 CATEGORY - 日本人と英語

以前に書籍紹介ブログにてご紹介した「英語に強くなる本」からいくつかテーマをいただいて書いていきますが、第一回目の今回は、「イギリス英語とアメリカ英語」の違いについてです。

私は、英語をこのような切り口で区別することに常に反対の立場です。

なぜなら、このような区別は、ほとんど意味がないというか、寧ろ有害だと思っているからです。

ですが、世の中にこのような認識が蔓延ってしまっているのであれば、それを端的にまとめてしまって、「イギリス英語とアメリカ英語」の違いなんてこんなもんですよ、と言ってあげることは、有益なことではないかと思います。

基本的に文法についてはイギリスとアメリカで違いというものはありませんので、この二つの違いはすなわち「発音」と多少の「語彙」の違いということになります。

本書には、「イギリス英語とアメリカ英語」の違い、特に「発音」について非常に端的に書かれている部分がありましたので有益な情報として引用します。

「もちろん、イギリス発音とアメリカ発音とは違う点もあります。しかし、英米人で話もよく通ずるので、違うという点だけをあまり大きく考える必要なありません。ごく大雑把にこの違いについてあげてみましょう。アメリカ発音では、『オ』が『ア』になる。boxがバックス、dogがダッグになります。日本人は基本的にアメリカ発音を採用しているので、volleyballをボレーボールではなく、バレーボールというのです。また、アメリカ発音の第二の特徴は『r』を響かせることです。『heart』を下を巻くように後ろへ引いてハ―(ル)トのように言うとアメリカ発音になります。続いて第三の特徴は二重母音を短音にすることです。eightを『エート』のように、『エイ』という二重母音を『エー』という単音を伸ばしたものにするのです。nameを『ネーム』stageを『ステージ』といった具合に。まあ、英米でこんな違いはありますが、英米の発音の違いばかり気にするよりも、似たところがずっと多いことに安心する方がいいのです。(一部加筆修正)」

英語に関する言い訳として、「自分はロンドンに留学したから、アメリカの英語は分からない。」などということを言う人がいます。これは本当に「英語ができない」言い訳のように聞こえてしまいます。

なぜなら、「イギリス英語とアメリカ英語」の違いは所詮「発音」と多少の「語彙」の違いすぎず、その発音についても上記にまとめられる程度のものだからです。

もちろん、自分が英語を身に付けた土地の発音と違えば、最初は違和感は感じるものです。

ですが、そんなものは5分も話せば自然と慣れてきますし、分かりにくければ聞き返せばいいだけです。

これは日本人同士の日本語の会話でもよくあることでしょう。

そのことが、1961年に出版された本書の中ですでに語られているという事実を私たち日本人は真摯に受け止めるべきだと思います。

 

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