日本人と英語

「オフラインが最強」という新常識

2023年7月16日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログではなく私の代表ブログからにはなりますが、前回ご紹介したホリエモンの「2035 10年後のニッポン」の中に私たちランゲッジ・ヴィレッジがずっと大切にしてきた信念への援護射撃のような指摘がありましたので今回はちょっと異例ですがそちらをご紹介したいと思います。

ホリエモンと言えば、「電話をかけてくる人間は無視。(電話を掛けるのは、私の都合を全く考えずに時間を泥棒していることになるから)」という発言をはじめとして徹底的にムダを排除して効率最大化を追求する「合理主義の権化」のように思っている人も少なくないと思います。

私としては基本的には彼の主張する「合理主義」に大方賛同しながらも、そのような発言で彼の考えに賛成できない人をむやみに刺激するようなことは、無用なコンフリクトを招き、却って非効率につながるのではないかという心配をかつてのブログでも指摘はしてきました。

しかしながら本書では、そのようなかつての私の指摘を取り下げてでも、皆さんと共有したい次のような発言をされています。

「新型コロナ騒動でZoomなどを使ったビデオ会議が一気に普及した。誰もが気軽にオンラインでコミュニケーションできる状況は一昔前には考えられなかった。テクノロジーの進化の賜物である。今ですら高速の5G回線だが2030年ごろには6Gのサービスが提供される予定だ。通信速度は5Gの10倍とされる。オンラインでのコミュニケーションはますます気軽に、そして快適になっていく。私も海外を飛び回りながら多数のプロジェクトをこなしているが、これもこのテクノロジーがあってこそで、大変満足している。いや、正しくは満足していた。過去形だ。なぜなら、オンラインは雑談には向かないのだ。たかが雑談と侮るなかれ。お互い高め合うことのできるメンバーがそろっているとむしろ雑談から光るアイデアが生まれるのだ。オンラインの弱点。リアルの強み。これを強く実感している。一時はブームになった『Zoom飲み』が一瞬ですたれたのも納得だ。オンラインでコミュニケーションが気軽にとれるようになったからこそ、リアルなコミュニケーションの価値は相対的に上がっていく。サブスクやユーチューブで気軽に音楽が聴けるようになった結果、リアルに体感する音楽ライブの価値が上がっているようなものだ。もちろんオンラインのコミュニケーションを否定しているわけではない。オンラインの利便性で浮いた時間をリアルな場に充てる。これからそんなコミュニケーションの在り方、考え方が新常識となっていくだろう。」

このコロナ禍の三年間、私たちランゲッジ・ヴィレッジは、リアルな空間での英語教育の提供者として非常に苦しい時間を経験してきました。

その間、「レッスンのオンライン化を検討しませんか?」というIT企業からの営業をかなり頻繁に受けました。

しかし、私たちはそれを全く検討することなく断り続けてきました。

なぜなら、仮にその提案を受け入れるということは、今まで受講生の皆さんに対して説明してきたことが全くの言い訳になってしまうことを恐れたからです。

その説明とは、レアジョブさんのようなオンラインでサービスを提供されてきた企業さんと、彼らと比較してずっと高いコストを負担してリアル空間におけるサービスを提供してきたランゲッジ・ヴィレッジは、あくまで同じ目的を目指しながらも異なる「それぞれの(別個の)価値」を提供しているというものです。

「それぞれの価値」の詳細に関してはこちらのページをご参照ください。

このコロナの猛威がいつまで続くか分からない中で企業としての生き残りのことだけを考えれば、もしかしたらその検討の余地はあったのかもしれませんが、私にはそれをするくらいなら廃業を選ぶ「覚悟」がありました。

上記の堀江氏の発言を目にしたことは、その「覚悟」をもって苦しい三年間を乗り越えてきた経験に対する「答え合わせ」のように感じられて仕方がありませんでした。

これからも、彼の「オンラインでコミュニケーションが気軽にとれるようになったからこそ、リアルなコミュニケーションの価値は相対的に上がっていく。サブスクやユーチューブで気軽に音楽が聴けるようになった結果、リアルに体感する音楽ライブの価値が上がっているようなものだ。」という指摘を胸に、より充実したリアル空間の提供に邁進していこうと思います。

 

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