日本人と英語

「ケネディは何代目の大統領か」は英語で何という?

2022年9月14日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログにてご紹介した「日本人の9割が知らない英語の常識181」からテーマをいただいて書いていきますが、本書には英語と日本語の言語的距離の大きさによる常識の不一致が原因の「訳しにくさ」満載の表現がこれでもかといったくらいに掲載されています。

今回から全10回にわたってその中から私の独断と偏見によって選りすぐったものを取り上げていきます。

まず第一回目のテーマは「代目」です。

「ケネディ大統領は何代目の大統領ですか?」はどのような日本語に訳されるのかを考えるにあたって、ほとんどの日本人は「代目=~th.」という序数詞を使って何とかしようとすると思われます。

実際に本書における典型的な日本人の間違い文例として「How manieth president was Kennedy?」と「many」にth.をつけ「manieth」をつけたという悩みに悩んだことが想像できる文があげられていました。(ちょっとこれはやりすぎではないか?と思いましたが、、、)

以下、解答と解説文を引用します。

「How many presidents were there before Kennedy?

英語では『ケネディの前に何人の大統領がいましたか?』と聞くのです。ですから、35代目と答えたい場合には、『There were 34.』と答えます。」

私はこの答えに「なるほど」と思いつつ、「manieth」の文の「創作っぷり」を見て、この日本人はどうにかして「ケネディ」という人を主役にこの文章を作りたいと思ったことが感じられました。

しかし、英語の発想ではケネディにはスポットライトが当たっておらず、主役が彼の前の歴代34人になってしまっているという意味で、日本語のニュアンスがしっかりと伝わっていないようにも思えてしまうのです。

初回から何とも納得のいかない結果になってしまいましたが、、これこそが「英語と日本語の言語的距離の大きさ」がなせる業と諦めるしかないのでしょう、、、。