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中国の「研究力」が世界一に

2023年6月21日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

私は今まで日本人の「中国に対する低評価に対する警鐘」を鳴らす目的で何度も記事を書いてきましたが、ここへ来ていよいよ中国に対する評価を改めなくてはならない客観的な指標が明らかにされました。

先日(2023年6月19日)の読売新聞の記事に、英国の科学雑誌「ネイチャー」が、中国が自然科学分野でアメリカを抜いて世界第一位になったと発表したと伝えています。

以下記事を要約します。

「ランキングは、主要科学誌に掲載された論文数などに基づき、毎年公表している。今回は2022年に自然科学系の82誌で発表された論文について、各研究機関の貢献度を集計した。国別では、中国が前年の2位から1位に上がり、1位だった米国は2位に転落した。3位はドイツ、4位は英国と続き、日本は前年と同じ5位だった。研究機関別では、前年同様、首位は中国科学院、2位は米ハーバード大、3位は独マックス・プランク研究所だった。日本勢は東京大の18位(前年14位)が最高で、2年連続でトップ10圏外となった。今回から医学系の64誌も分析対象となった。健康科学分野では米国が首位となり、日本は9位だった。ランキング創設者のデービッド・スインバンクス氏は、『中国が自然科学分野で米国を上回るのは時間の問題だったが、中国の強さはまだ健康科学分野には及んでいない』と指摘した。」

この読売新聞の記事では、健康科学分野における中国のパフォーマンスについての具体的内容が書かれていなかったので、そちらについてはネイチャーの記事より以下、引用します。

「健康科学分野で米国は大きくリードしており、Shareの5352は2位につけた中国の1287の4倍以上です。ちなみにShareとはNature Indexの主要な指標である機関、都市や国・地域に割り当てられた論文の端数カウントで、その機関や場所に所属する論文の著者の比率を考慮したものです。健康科学分野の上位20機関のうち15機関が米国です。具体的には、ハーバード大学(米国)のShareが487で首位を獲得、2位がアメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health)でShareは188です。上位20 の機関に米国以外で入ったのは、カナダ、中国、スウェーデン、英国のみです。」

とはいえ、こちらの分野でもアメリカに次ぐ2位に位置しているわけで、米中が拮抗していくのは時間の問題でしょう。

前回、私は「反中亡国論」の記事の最後で、「日本は中国を見下している間は決して経済成長を実現することはできないだろう」と書きましたが、今回のネイチャーの発表を目の当たりにして改めて、私たち日本人は客観的事実を正面から受け止める勇気を持つ必要があることを思い知らされました。

 

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