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「半導体」って何だ?

2023年12月17日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

「情報化社会の到来」が叫ばれて久しく、その肝となるものが「半導体」だということも現代人のほとんどが理解しているでしょう。

そして、その現代人の一人であると自負する私自身も、「半導体」という言葉を普段から平気で口にしているわけですが、それが一体何なのか説明できるかと言われれば、まったくもって「NO」です。

そこで、今回はニュースピックスの記事に助けを求め、この「半導体」についての理解をまとめてみることにしました。

そもそも「半導体(semi-conductor)」とは何なのかを一言でいうと、こういうことになる。

「導体(電気を通す物質)と絶縁体(電気を通さない物質)の中間的(状況によって電気を通したり通さなかったりする)特性を持つ物質。たとえばケイ素(シリコン)、ただし、実際にはそれにホウ素などの不純物を混ぜたもの。」

しかし、社会で使用されている「半導体」という言葉には以下の二つの意味がある。

まず一つは、上記の定義に当てはまる物質そのもの。そしてもう一つが、その物質を利用して作られた「電子回路部品」のことだ。ただし、報道などで私たちが一般的に耳にするのは、後者の「半導体デバイス」のことを指している。

まずは前者の物質としての4つの性質を紹介する。

①半導体は「状況によって電気を通したり通さなかったりする特性」を持つ。具体的には、信号(電界・光・熱)がない時は電気を通さず、信号があるときは電気を通すという「スイッチ」の役割を果たすことができる。

②半導体は、微弱な信号でも電気を通すことができるが、それをより大きな電気の出力に「増幅」することができる。

③半導体は、もともと「交流(コンセントからの電気の流れ)」の電気信号を「直流(PCなどを動かすための電気の流れで、バッテリーはこの方式でないと充電できない)」の電気信号に変える「整流機能」の役割を果たすことができる。

④半導体は、光が当たると電源がなくても電流がながれる。逆に、電気を流すと半導体そのものが光る。

続いて、そのような物質を内蔵した「半導体デバイス」が、実際に私たちの生活にどのように役立っているのか見ていく。

例1)いわゆるコンピューター(計算機)に内蔵されており、半導体の「スイッチ機能」により「0(電圧なし)と1(電圧あり)」という2つの数値の組み合わせを変えることで計算(演算)したりデータを保存(記憶)したりする。

例2)ACアダプターに内蔵されており、コンセントからの交流の電気をPCなどを動かすための電気の流れである直流に変換する。

例3)風力発電や太陽光によって発電された直流の電気を交流に変換して電線に流すことができるようにする。

例4)太陽光パネルに内蔵されており、太陽の光を電気に変換する。

例5)LED照明に内蔵されており、電気が通ると発光する。

例6)カメラに内蔵されており、レンズで取り込んだ光を電気信号に変換し、画像を生成する。

この中で、私たちに最もなじみが深いのが、例1)の「計算(演算)」と「記憶」だと思われる。

このうちの「計算」を担当する半導体デバイスのことを「ロジック半導体デバイス」と呼び、インテル、サムスン、エヌビディアなどの企業が生産するもので世界の市場規模は1,100億ドル程度で、その代表例は「CPU(central processing unit)」。

一方の「記憶」を担当する半導体デバイスのことを「メモリ半導体デバイス」と呼び、サムスン、マイクロン、キオクシアなどの企業が生産するもので世界の市場規模は1,220億ドル程度。

そして、この「メモリ半導体デバイス」にも種類があって、電源を切るとデータが消える「RAM(random access memory)」と電源を切っても消失しない「ROM(read only memory)」の二つに分かれ、前者の代表例が「DRAM」、後者の代表例が「フラッシュメモリ」。

「ロジック半導体デバイス」が計算をするためには必要なデータを一時的に記憶しておかなければならず、そのためのメモリが「DRAM」で、「フラッシュメモリ」は文字データや写真・音楽などを保管するためのもので、SDカードやUSBメモリなど私たちの身近な存在となっている。

以上がまとめになります。

「半導体」なるものが一体何なのかを人に説明できるかと言われれば、まったくもって「NO」としか言えなかった私ですが、今ならお酒の席でのちょっとしたネタにするくらいはできるようになった気がします。

ただ、その記憶の保持期間は、「DRAM」のように一時的にすぎず、とても「フラッシュメモリ」のようにはいかないとは思いますが。(例としての使い方間違ってませんよね(笑))

 

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