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専門英語のベスト教材としての「ゴーン弁護団会見」

2019年4月15日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

私は、英語学習教材として映画の利用には少し懐疑的な立場をとっているのですが、「専門分野の学習」という意味においては役立つと考え、ウェブサイト上で「映画活用専門英語学習法」という形で公開しています。

そのサイト上でも述べていますが、やはり日本と外国における「文脈」の問題がネックとなって、「学習のしにくさ」を作り出してしまっている感は否めないのも事実です。

しかしながら、日本における特定の専門分野に関わるまとまった英語でのやり取りが映像化されることは少ないのが現状ですので、その問題を抱えながらも映画を教材として使わざるを得ない事情が私たち日本人にはあります。

そんな中、先日(2019年4月9日)、外国人記者クラブにて、日産の前会長カルロス・ゴーン氏の弁護団が彼の逮捕前に撮影した本人の反論動画の公開とその公開に関する説明記者会見を行いました。

以下は、その動画です。

とにかく、日本中が注目している「事件」に関わる記者会見だという完璧な「文脈」がある中で、かなり込み入った法律的な用語なども多用されています。

それを、同時通訳者の船坂裕氏によって本当に滑らかに通訳されていて聞いていて本当にほれぼれしてしまうほどです。

これはまさに、「法律」という特定分野でありながら、多くの日本人が理解できる「文脈」の中で日本語と英語の両方でやり取りされたものです。

自分だったらどうやって訳そうかという「努力」のすぐ後に、あのような上手な訳で確認ができるという意味で、これは本当に最高の教材だ思います。

そして、ただの「教材」にとどまらず、通訳業界の第一人者である船坂裕氏でさえも、「法律」という専門分野においては「語彙」の不足でどうしても訳しきれない部分があり、それを適宜司会の神保哲生氏(日本ビデオニュース社代表)が修正するところなどは、英語学習者にとって大きな「安心材料」にもなり、また逆に、まだまだ上には上がいるものだと向上心にもつながると同時にすばらしい「刺激」も与えてくれます。

(該当箇所:56:30 ~ 58:18 mistrial  → 誤裁判✖ 無効審議〇)

その意味で、この動画は非常に貴重だと思います。

 

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