代表ブログ

「悪くあれ!」 窒息ニッポン自由に生きる思考法

2023年8月24日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

このコロナ禍の三年間ほど、日本で生きることに息苦差を強く感じたことはありませんでした。いや、政府が脱コロナ宣言をした今もそれは本質的には変わっていないと思います。

そんな日本について、すでに5年前に「窒息ニッポン」という副タイトルがついた本を出版して、この国全体としての「間違い」を指摘した人がいました。

その本とは「悪くあれ!」のことであり、著者はモーリー・ロバートソン氏です。

日本人とアメリカ人のハーフのTVコメンテーターとして活躍されている彼のプロフィールは以下のようなものです。

「職業は国際ジャーナリスト、DJ、ミュージシャン。父親はスコットランド系アメリカ人で母親は日本人。子供時代には日本の学校に通いつつ、日本とアメリカを行き来するという二重生活によって、日米両国の価値観の差に苦しむ。しかも、アメリカでは『しょせん東洋人』日本では『やっぱり外人だ』と言われ、心が折れそうになったころにパンクミュージックに出会い、『パンクの精神で(両国の)受験システムをハッキングだ!』という闘志に燃え、東大とハーバードに同時合格。これによって居心地の悪い自分の特性を隠すのではなく、ありのままの自分を解放することができた。その後、30年以上のキャリアの中でこの型を繰り返している。」

本書は、そんな著者が個人的な哲学から社会への違和感、そのソリューションの提案までを様々なテーマに載せてとことん本音ベースで語ったものです。

その本音がどれほどのものなのか、本書における著者の主張の本音度合いが最もよくわかる印象的だった部分をいくつかご紹介します。

「人間は危険性を知らなければ正しく恐れることができない。薬物乱用防止のスローガン『ダメ。ゼッタイ!』という思考停止ではある意味一番無防備な若者を作るだけだ。」

「日本はもっと潔癖じゃない、寛容な世の中を目指したほうがいい。毎日の中に毒や闇がある。毒をはらんだ豊かさが、ポエムとしてより美しい。見世物小屋の不完全が完全であるということ、闇の中にみてはいけないものを見てしまった感。そこではこの管理された美じゃない社会の言葉や規則の外にはみ出したものを味わうことができる。それを自分の中で現実の世界に当てはめたとき、びっくりするくらい価値観が豊かになる。有名人の不倫?なにそれ。そんなことで騒ぐ暇があったら、自分の心の闇を見つめなおすべきだ!」

世の中にあふれる「建前」、それらは常にコンプライアンスを意識して、自分が責められることがない立場を確保した上で発せられるものですが、それらにどれだけの問題解決能力があるのか、このような実質的に無意味な情報があふれる日本社会の「間違い」に対して、著者はこれでもかと突っ込みをいれています。

でも、その著者の主張は、後先を考えずにやりたい放題やってしまえということとは違います。

「怪我をして深刻な後遺症が残ると生存率は下がります。だからこそそこは慎重に。サバイバル最優先だけど冒険もしたいという欲求もあって、両者は拮抗します。でも『冒険して生傷を負うけれども、知恵をつけていくやつ』のほうが『冒険しなかったやつ』より最終的には生き残るということです。」

著者が私たちに伝えたいこと、それはつまり、「思慮ある悪者であれ!」ということだと思います。

 

◆この記事をチェックした方はこれらの記事もチェックしています◆