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米大統領選でリアル逆タイムマシン

2020年11月12日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

先週は「逆タイムマシン経営論」という本をご紹介して、「潮が引いた後で誰が裸で泳いでいたかが分かる」というウォーレンバフェットの言葉を引用しながら、物事を時間が経った後に分析することは、その時その時現在進行形で行動していた人にとっては非常に恐ろしいことである一方で俯瞰させていただく側にとっては非常にエキサイティングで贅沢な体験だということを確認しました。

今回は、そのことを実証的に観察することができるいい材料を見つけたので、その恐ろしくもエキサイティングな体験をしてみたいと思います。

その材料とは先日行われた2020年の「アメリカ大統領選」であり、そのことについても先週のブログ記事で書きました。

ご存知の通り、2020年のアメリカ大統領選は事前のアメリカの主要テレビ局の世論調査の結果では「バイデン勝利」で一致していました。

しかも、4年前の予想を覆す大波乱の反省もあり、かなり慎重な調査をしてのことだったと思います。

しかしながら、11月3日の開票直後は直接投票所で行われた投票が圧倒的に共和党支持者の票が多かったことから、「トランプ有利」の旗色が強く出ました。

このことを共和党のイメージカラーである赤をもじって「レッドミラージュ(赤い蜃気楼)」とも呼んだりします。(結局それは消えてしまったという意味で「蜃気楼」)

その後、郵便投票が圧倒的に多い民主党の票が数えられ始めたため、集計に時間がかかりましたが結果的に「バイデン勝利」となりました。

上記が、実際の流れなのですが、11月3日の開票直後、「トランプ有利」の旗色が出始めた時点でネット上で、かなり辛辣な自説を展開するコメントが目立ちました。

以下はとある有料のネットニュースキュレーションサイトにおけるコメントです。

特筆すべきはこのサイトは有料であることから購読者は知識層が中心と思われ、尚且つそのコメントは実名や自らの肩書も公表した状態でなされるにもかかわらず、十分な情報がない未確定段階でここまで断定的に、そして攻撃的になされていることです。

(コメント者の名誉のため名前と肩書は伏せています。)

① メディアへの挑発とトランプ勝利の断定

② 名前を出しながらのコメントにしては明らかに不適切な表現

③ 自分自身は民意の内容を確認せずに「真の民意」と表現

 

④ 結論が出ていない段階で相手方の主張を「嘘」と断定

⑤ この場面では関係ない個人的な内容を織り交ぜながらの一方的主張

選挙ですから自分が望む候補に気持ちが偏るのは理解できますが、やはり社会的行為である「コメント」の発信をするのであれば、十分な情報を得る時間を確保した上ですべきかと思います。

「潮が引いた後で誰が裸で泳いでいたかが分かる」

何かに対してコメントするということは、このように潮が引いたあとで吟味されることを覚悟してすべきであるということを自分自身の肝に銘じたいと思います。

ただ逆に言えば、これを書いている時点(2020年11月12日)ではいまだに票数が確定していない州もあり、また一旦はバイデン氏に出したペンシルバニア州の当確を取り消したリアルクリアポリティクスというニュースサイト

(2020年11月12日6:01のリアルクリアポリティクスのトップページのスクリーンショット)

もあるくらいなので、私も選挙人投票後の最終結果が出されるまで確定的なことを言うのを控えたいと思います。

 

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