英語とは何か #197
2018年10月12日 CATEGORY - おすすめ書籍紹介
【著者】 南條 竹則
【出版社】 インターナショナル新書
【価格】 ¥740+ 税
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今までこのブログでは、「英語の歴史」「英語のルーツ」など、英語の歴史をたどる書籍をいくつか紹介し、現在の英語がなぜこのような形になったのかという「考古学」的な側面から文法の謎に迫る楽しさを共有してきました。
本書もそのような英語の歴史の謎に迫る一冊です。
ただ、本書はこれら以前にご紹介したものと異なり、著者は英語の歴史の研究者ではありません。
翻訳家であり、作家、すなわち実際に言葉を研究対象ではなく、仕事の道具として活用されている方です。
ですから、英語の歴史を厳密な証拠とともに提示して、高いレベルで解き明かすというような姿勢ではなく、普段英語に関わる中で、本当に自然な感じで浮かび上がってくる「なぜ?」という疑問に対して、大上段に構えることなく、その答えを提示してくれています。
その何とも言えない小気味よさが納得感につながっています。
そのテンポの良さから、あっという間に読めてしまうので、ちょっとだけ言語の考古学的側面を体感したい方にはとてもお勧めです。
文責:代表 秋山昌広