日本人と英語

gonna wanna の謎

2021年7月24日 CATEGORY - 日本人と英語

書籍紹介ブログにてご紹介した「英文法の『なぜ』2」からテーマをいただいて書いていますが、第九回目の今回のテーマは「go to, want to の発音の変化」です。

以前私は、「なぜyouは単数も複数もyouなのか」の記事の最後で、

「一般会話に慣れ『you guys』が自然に口からできるようになると、『英語が板についてきたな』と内心うれしく感じたものです。」

と書きましたが、この「you guys」同様、自分で使うと「英語が板についてきたな」と感じられる表現に「I’m gonna go.」「I wanna go.」などの表現があります。

ちなみにこれらはそれぞれ、

「I ‘m going to go.(行くつもり。)」

「I want to go.(行きたい。)」

のくだけた発音を綴ったものと説明されます。

多くの方がこれらの表現の存在を知ってはいても、なかなか自分から表現するのはかなりのハードルを感じるだろうと思います。

本書におけるこれらの解説部分を以下に引用します。

「まずはI ‘m going to go.について。gonnaはgoing toのくだけた発音を綴ったもので、ingのくだけた発音は[iŋ]ではなく[in]になるのでその語尾は[n]になります。そしてgoing toのto[tə]ですが、くだけた発音だと[t]の破裂がなくなり、going to は[gonə](ゴナ)のように発音されます。こうしてできたのがgonnaという形です。続いてI want to go.について。wannaはwant to のくだけた発音を綴ったものです。子音[n][t]はどちらも舌の先を上の歯茎につけて発音する音です。このwant to[wanttə]を先ほどと同じようにくだけた発音にするために[t]を破裂させずに発音すると[t]の連続は[n]とほとんど変わらない音になり、wanna [wanə]となりました。」

ちなみに、「I’m gonna go.」や「I wanna go.」はアメリカ英語の典型とされ、イギリス英語では使用されないとよく言われますが、本書ではその指摘はありませんでした。

しかも、その指摘がないだけでなくビートルズの「I want to hold your hand」という曲をイギリス人バンドであるビートルズが「I wanna hold your hand」と何度も繰り返し歌っており、その発音がイギリス英語なので「ワナ」ではなく「ウォナ」と聞こえることを強調しているため、イギリス英語では使用されない説は信じない方がよいかもしれません。

 

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