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EUが使い捨てプラ容器を使用禁止

2021年7月12日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

2020年の7月からお店のレジ袋の無料配布が規制されてから一年が経過することで、店頭で袋を受け取らないか、有料で受け取るかのいずれかを選択するのが当たり前の風景になりました。

ですが、私はこのやり取りをするときになんとなく煮え切らない気持ちにさせられます。

というのも、コンビニなどで小さなものを買うのであれば、「要らない」を選択できますが、鞄などを持っていない場合でそれなりの大きさのものを買うのであれば、必ず「有料で受け取る」を選択せざるを得ないからです。

つまり、この制度の目的がプラスチックごみの削減で環境を守ることであるにもかかわらず、後者の選択を排除できないのであれば、この制度がこの目的達成よりも、結局はお店の収入の増加へ貢献することになっていると思うからです。

もし環境を守るという目的を第一に考えるなら、環境負荷の比較的低い紙袋を提供することで今まで提供していたサービスを代替できるはずですし、実際にアメリカの食料品店では昔からそれが当たり前になされています。

そんな不満を抱えている今日この頃ですが、先日(2021年7月4日)、EUにおける日本とは真逆のタイプのプラゴミ対策のニュースが共同通信に記事にありましたので、以下引用します。

「EUは7月3日、プラスチック製や発泡スチロール製の使い捨て食器や食品容器の市場流通を『禁止する』ことなどを盛り込んだ新規則が施行された。欧州委員会は海洋ごみの80%がこうしたプラごみだとしており、新規則実施で欧州の海岸を汚すごみが70%減ると推計している。EUは世界のプラごみ対策の主導権を握る構え。欧州委のティメルマンス執行副委員長は新規則について『人々の健康と地球を守る後押しとなり、持続可能なビジネスを刺激し、循環型経済に近づく』と述べた。禁止対象は外食産業の使い捨てスプーンやストロー、皿など海岸を汚す上位10品目を選んだ。」

このニュースを見て、「さすがEUは日本と違って真剣に取り組んでいる」と無邪気に評価するのは拙速かもしれないと思いました。

というのも、このニュースのポイントは「EUは世界のプラごみ対策の主導権を握る構え」という部分にあるような気がするからです。

まさに以前ご紹介した「SDGsの正体」での「SDGsは欧米白人社会によるマッチポンプ(自作自演)による我田引水の運動である」という指摘を意識しながらこのようなニュースを受け止める必要があるかもしれません。

このようなEUの目的も日本の建前と同じ「プラスチックごみを削減」することであるなら、最終的にはこのような日本とは真逆の対応に行き着くとしても、すでにプラスチックをビジネスにして生活の糧を得ている人たちの存在に思いをはせ、最終的には禁止に向かうにしても、まずは廃プラスチックの回収と処理への努力という段階をはさむべきではないかと思うのです。

もっと身近にやれることを飛び越えて、ここまで強硬な手段に訴えるというのは、記事で指摘されるように、「EUは世界のプラごみ対策の主導権を握る構え」、すなわち結局それは新たな経済的優位性の確立が本音の部分あるととらえられても仕方がないでしょう。

地球と人間の事情をしっかりと天秤にかけ、そのどちらにもやさしい対応をとることができるリーダーを強く求めます。

 

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