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lease と rent の難しさ

2021年9月6日 CATEGORY - 代表ブログ

皆さん、こんにちは。

英単語の中にはなかなか頭に入ってこない厄介なものがあります。

私たちを困らせる英単語にモノの「貸し借り」関する動詞があります。

まず厄介なのは、「貸す」という日本語に対応する英単語として「lend」と「rent(もしくはlease)」、「借りる」という日本語に対応する英単語として「borrow」と「rent(もしくはlease)」があることです。

これはそれぞれ前者、すなわち「lend」と「borrow」が無償で、そして後者の「rent(もしくはlease)」が有償であるという違いであるという説明で簡単に解決します。

例えば、「I lend you money for your transportation fee. 」「I borrow a book from the library.」に対して、「Hertz rents a car to us.」「I rent a video from the rental video shop.」といった具合です。 

しかし、またここで疑問が湧いてきます。

ではなぜ、有償の「貸す」も「借りる」も「rent」なのか、紛らわしいったらありゃしないとぼやきたくなる日本人は多いと思います。

この疑問は「rent(もしくはlease)」という英単語の原義が「賃貸借」という名詞にあることを知るとある程度解消されます。

その証拠に、辞書で調べてみると、「lend」や「borrow」には動詞としての意味しか載っていないのに対して、「rent」は「貸し賃、借り賃」、「lease」は「賃貸借契約」というような貸す側と借りる側という両者における関係性を包含した名詞の意味が第一義として載っており、第二義以降に「貸す」「借りる」という動詞が載っています。

あくまでも有償の「貸し借り」については、「貸す」も「借りる」も裏表の関係であり、どちらか一方だけでは成立しない「動作」であるからということではないかと思います。

ただ、それでも私たち日本人にとっては「貸す」と「借りる」という正反対の動作を同じ単語で表現することには大きな違和感を持ちがちですが、先ほど自分自身で例文を作っていて、実はそこまで大きな違和感を抱くべきものではないことに気づきました。

「Hertz rents a car to us.」「I rent a video from the rental video shop.」

前置詞「to」や「from」を使ってその行為の方向性を副詞句で示すことができるからです。

ちなみに、動詞としての「rent」と「lease」の違いですが、こちらは前者「rent」がビデオレンタルやレンタカーやアパートなどのように比較的短期の貸し借りであることに対して、後者「lease」は事業用土地建物や大型の機械の書面契約に基づく長期の貸し借りであることです。

これでだいぶ厄介さが解消された気がします。

 

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